大崎梢 光文社 2020年10月

 

 

トラブルやたくらみに巻き込まれて、お人好しが右往左往。誤解も悪意も呑み込んで、奇妙な謎を解き明かせ!にぎやかでアイディアに満ちた、6つの短編ミステリ。大崎梢の傑作集




小暑
一歳になる那々美を連れた電車内で年配のご婦人から声をかけられる。自分の知っているナナちゃんのことを話始める。

状況の勘違いで驚かす作品かな。



体育館フォーメーション
男子バスケ部の酒々井の最近のきれっぷりに他の部が困っていた。生徒会の部活担当の健介は、その理由をさぐる。

犯人を見つけるのでが目的ではないというところがよかった。


都忘れの理由
長年家に来ていたお手伝いの紀和子さんが、突然、おいとまをいただきたいと言い、来なくなった。


ちょっとした誤解。
相手の気持ちになって、ようやく、わかることがある。


灰色のエルミー
預かっている猫のため、長島は、定時で帰っていた。そのねこの持ち主が、交通事故に遭ったという知らせを受ける。

かもしれない
娘に「りんごかもしれない」という絵本を読み聞かせながら、同期入社の菅野のことを考える。二年前、メールに届いた添付ファイルを開き汚染メールを感染させてしまったことがあった。

固定観念にとらわれず、柔軟な考え方をする必要が・・・・・・・・

山分けの夜
僕は、叔母から頼まれたものを叔父の家に取りに行き、叔父の遺体を発見する。



全然関係のない短編集。
なのに、題名のように、もしかしてひょっとして、こういうことではなかったのか。と思わせる作品だった。


お気に入り度★★★