dele ディーリー

 

本多孝好 角川書店 2017年6月

 

 

 

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1,728円
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『dele.LIFE』の仕事は、誰かが死んだときに始まる。死後、誰にも見られたくないデータを、その人に代わってデジタルデバイスから削除する―それが、この会社の仕事だ。新入りの真柴祐太郎が足を使って裏を取り、所長の坂上圭司がデータを削除する。淡々と依頼を遂行する圭司のスタンスに対し、祐太郎はどこか疑問を感じていた。詐欺の証拠、異性の写真、隠し金―。依頼人の秘密のファイルを覗いてしまった二人は、次々と事件に巻き込まれる。この世を去る者が消したかった“記録”と、遺された者が抱く“記憶”。秘められた謎と真相、そして込められた想いとは。“生”と“死”、“記憶”と“記録”をめぐる連作ミステリ。

 

 

 

 

死後、依頼に従って、データを消す仕事。

 

依頼にも、いろいろな事情があり、そのわけが、徐々に明らかになっていく様を読んでいくのは、おもしろい。

 

所長の坂上圭司は、依頼を受けた限り、実行しようとする。

新入りの真柴祐太郎は、なぜ、データを削除する必要があるのかとそのわけを知りたがる。

 

相反しているようで、お互いを認めているような二人の関係がよい。

 

 

遺された者への思いが胸を打つ。

子どもを思う母親の気持ちが切なかった。

 

 

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