Dの殺人事件、まことに恐ろしきは

 

歌野正午 角川書店 2016年11月

 

 



カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。
その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。
その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた――(表題作)。

「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」

 

 

 

江戸川乱歩の小説をもとに作られた短編集。

 

どの作品もひねりがあり、どんでん返しがあり・・・・・・・・

そして、救いのないラストに驚愕!

ゾ、ゾ、ゾ、とする。おそろしかった。

 

スマホを使ったトリックとか、江戸川乱歩の時代にはなかったものだが、

うまく、現代版となっていて、元の作品の雰囲気そのまま、いい仕上がりになっている。

 

江戸川乱歩の元の話も読んでみたくなった。

 

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