變臉(へんめん) この櫂に手をそえて


監督 ウー・ティエンミン

出演 チュウ・シュイ, チョウ・レンイン
1996年




變臉



“變臉(顔につけたお面を一瞬に変える)”という伝統芸をする老人は、妻も子も失い、自分の芸を次世代に伝えることができない。ある日、人買いから男の子を買い、修行をさせようとする。



泣いた。グーワーが、けなげなのだ。老人も、猿も、人観音様もよかった。



中国に伝わる變臉の芸は男にしか、芸を伝えることができない決まりだった。男尊女卑のしきたりがあった時代なのだろう。老人は、ひっそりとしかしまじめに芸を磨いてきた人物だ。男の子を買うことによって、老人は、後継者ができたことをたいへん喜ぶ。しかし、男の子だと思っていたが、女の子だとわかった時の老人の激怒、そして落胆・・・・・


グーワーは、今まで、何度も売買され、つらい目にあっていたのだろう。だから、やさしくしてくれた老人に、おいてほしいと訴える。その日から、老人は、おじいちゃんではなく、ご主人様になった。それでも、グーワーは變臉ではないが、芸を教えられ、一緒に生活をする。


しかし・・・・・・・・・・・・

グーワーのちょっとしたあやまちから、とんでもない方向へと話は進んでいく。


グーワーは、やさしくしてくれたご主人様が大好きで、ご主人様のためにと思ってしたことなのに、悪い結果となってしまう。それが、申し訳なくて、自分の命をかけて、その老人を助けよとする。その行動力に心打たれる。


人観音様の言葉に、「ただの芸人。この世の中では軽んじられた存在」というのがあった。芸人の階級は低かったのだろう。しかし、彼は自分の仕事に誇りを持っていたのだ。

「殺伐とした世間に心の温かみを与えること、人生にそれ以上の喜びありますか」



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