さざなみ


沢村凛  講談社 2006年1月

借金の返済に困っていた俺は、素性も何もわからないまま銀杏屋敷の執事をすることになる。そこの屋敷の女主人絹子さんの話し相手になっていた俺だが、絹子さんより難題をだされる・・・・・・・


「銀杏屋敷」「奥山史嗣」「ケース」と話は交互に続いていく。


「銀杏屋敷」では、執事となった俺と絹子との、とんち問答がおもしろい。絹子から出された難題に、俺がどういう答えを出すのかが楽しみだった。


「奥山史嗣」では、いつもは、なんとなくしていた親切。それをこれからするぞと意気込んでみるとなかなかできないジレンマに、なんだか笑える。胃痛までおこして、かわいそう!


「ケース」では、いろいろな人の親切が、描かれている。しかし親切が仇になることも・・・

この3種の話、わけのわからないまま読んでいくうち、最後に、つながったときには、一種の感動。全体像が見えてからの話もおもしろかった。


小さなことが、さざなみをおこし、広がっていく。そのまま消えていくのか・・・・・・発想もいいと思うし、文章もおもしろかった。私はこういう話好き。

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