日本と違い在院日数が圧倒的に短いこの国🇦🇺
前の田舎病院とかだと大病院での検査や治療
が終わって、まだ経過観察やリハビリが必要
とか、もしくは社会的入院などの理由で何週間
とか何ヶ月も入院してる人は常に数人いました
がそれでもやはりターンオーバーは早かった。
日本のペースでいたらビックリし過ぎてなかな
かついて行けないくらい(汗)
そして現在私が働く都会にある公立(州立)病院
の、しかもその中でもいろんな専門科を多く引
き受ける混合病棟はそのペースも更に上がって
めちゃくちゃ早いっ
2日くらいお休みして職場に戻るともうその
部屋の患者さん全員違うなんてこともあり得る
くらいです。
何故ならここは公立病院
私立病院と違って緊急入院が来る場所だから
次々と入院患者を取るためには空きベッドが
必要で、どんどん入院患者さんを退院させる
ことが使命。
これを可能にするためには退院調整ナースと
呼ばれる人がいる病院もあったり、うちは
チームリーダーがその業務も兼ねるんだけど
その患者さんが退院するために必要なことを
次々とアレンジして行き、1日でも1時間でも
1分でも早く退院させるように頑張ってくれて
います。
でもそれよりもこのシステムを可能にしている
すごい存在がいて、それは
ベッドマネージャーと呼ばれる存在。
このベッドマネージャーが病院全体のどこの
ベッドが可能か、常に監視しているんです
ここで私が監視という表現を使っているのは
「観察」とか生ぬるい表現ではないから。
「今、病棟のベッドいくつ空いてる?
え?『〜だと思う』?って何?
私は確定数が欲しいのよ」
って電話口で怒られたり
「あなたのところの病棟、今日は何人退院する
予定なの?それでなんでまだ1人も動いてな
いのか理由は?そのベッド待ってる人がいる
んだから急いで」
と電話口で急かされたり、
「救急外来から入院患者送りたいのに電話を
取ってくれないって言うんだけど部屋は
準備できてるのよね?もう3回も電話かけて
1時間以上経ってるから患者送るからね。
申し送りはそこで受けて頂戴」
通常は事前に電話申し送りがあってから患者
さんを連れて来るはずなのに、あまりに病棟
が忙し過ぎて電話を取る余裕もない時にこん
な脅し文句を受けて突然患者さんが病棟に
連れて来られる事態も発生
忙しいから電話も出れないし、ということは
入院患者が来ても対応できる余裕がないという
ことのはずな訳。
なのにもうベッドを回さなきゃいけないから
ってそんな無理やり患者さんねじ込んで来る
とかやっちゃいけないはずよね、危険過ぎる
もの
だけどこれが起こるわけです
何ならベッドの準備ができてないのに送りつけ
てきて、結局患者さんにラウンジで長い時間
待っていただくなんてこともあったり
こんな風にとても怖い存在であるベッドマネー
ジャーだから内線電話で名前が表示されると
みんなスタッフは怖がって出たくない
そしてうちの病棟から他の病棟へ転棟させて
でもうちのベッドに入れたい患者さんが他で
待ってたりすると、これまたドミノでまずは
向こうの病棟のベッドが空くのを待ち清掃が
入るのを待ち、それからうちの病棟から患者
さんを送り、今度はその場所に清掃が入るのを
待ち、そしてやっとそこに新しい患者さんが
入ってくるという流れ。
その間に清掃がなかなか来なかったり、あとは
向こうの病棟で電話申し送りをする余裕がなく
てこちらが準備できていてもプロセスが進まな
いなんて事が起こると私たちの頭に直ぐ浮かぶ
のは鬼ベッドマネージャーの存在
絶対怒られるからビビって早めに連絡して
「こっちは準備できてるんだけど受け入れ先
のA病棟がまだみたいで、だからC病棟から
はまだ受け入れできてないです」
って言うと
「分かったわ。今すぐ清掃入るように連絡して
A病棟をせっつくから!C病棟の患者はもう
そこで5〜6時間待ってるのよ。これ以上は
困るわ」
ってうわーって全てが動き出す。
確かにたまに(ほとんど?)酷い時もあるの
ような存在ですがこれがないと病院全体が動か
ないんだろうなと納得させられる行動力。
表からは誰の目にも映らないこの人の存在が
実は物凄い役目を持っているんですね〜。
だって私も電話のやりとりだけで顔見たこと
ないし
もちろんベッドを回すために障害となるような
ことがあって、私みたいな新米リーダーとかが
どこにどう働きかけたら良いか分からない時に
相談役にもなってくれるからなだけでは
ないんですけどね
夜、他の病棟にお薬借りに行って病棟の外に
出たら当直ドクターがスクラブの上に患者さん
が着るガウン上から着て歩いてた。
結構スタッフでも夜中にこれやる人いるけど
患者さんもスタッフも同じの着てやりとり
してるの見てるとなんか不思議な感覚(笑)