当院では、2018年より妊娠初期に行う胎児超音波検査(胎児ドック)とOSCAR検査(コンバインドテスト:胎児ドックと母体血清マーカー検査の組み合わせ検査)を開設しています。
これらの検査は、赤ちゃんに21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー、13トリソミーの3つのトリソミーがある可能性を見る出生前診断の一種です。
詳しくは、以前の記事(この記事の最後にリンクがあります)をご参照ください。
これまでのブログでもご紹介したように、胎児ドックでトリソミーの確率が高いとなっても実際にそのトリソミーが赤ちゃんにあるのは5~15%程度と言われています。
また、「陽性」「陰性」とでる検査ではなく、確率が「1/〇〇〇」ですよという形で示されるため、「何分の1なら自分たちは安心できるのか?」というのが個人の価値観に左右される部分もある検査です。
そこで今回は、当院における胎児ドックを受けた方のその後の状況についてご紹介していきたいと思います。
2020年に胎児ドックを受けられたのべ329名のデータをお示しします。
図1の通り、胎児ドックを受けられた方の約1割の方が胎児ドックで何らかの指摘を受けていました。
指摘を受けなかった方の追加検査の希望の有無とその内訳は、図2の通りとなります。
図2を見ると、約7割の方が胎児ドックの結果のみで安心感がえられたことが予想されます。
残り3割の方は、さらなる安心材料を求められたのかもしれません。
次に指摘を受けた方の追加検査の希望の有無とその内訳は図3の通りとなります。
図3見ると、指摘を受けても追加検査を希望しない方もいますし、受けている追加検査の種類も様々であることがよく分かります。
このように、検査結果によってもご夫婦によってもその後の選択というのは異なってきます。
今後、出生前診断をご検討の方は、検査を受ける前からご夫婦で検査結果がこうだったらこうしよう、とご相談をする機会をぜひ設けるようにしてみてください。
次回は、OSCAR検査を受けた場合のその後についてご紹介します。
以前の記事もご参照ください。
出生前診断、OSCAR検査始めました。OSCAR検査ってどんな検査?
出生前診断、OSCAR検査始めました。クワトロテストと何が違う?
出生前診断、OSCAR検査始めました。OSCAR検査結果の精度はどれくらい?
(文責:[認定遺伝カウンセラー] 中原恵理 [医師] 山田聡 林奈央 [理事長] 塩谷雅英)
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