みなさん、イランカラㇷ゚テ。
 
 このイランカラㇷ゚テはアイヌ語でこんにちはという意味です。
 
 新千歳空港から札幌方面に向かうJRに乗った時にも、アナウンスでこの「イランカラㇷ゚テ」と言ってくれます。
 
 ちなみにJR北海道のアナウンスは東京FMの大橋俊夫さんの声です。落ち着きがあってとても好きなアナウンスです。

 もう一つついでに、イランカラㇷ゚テ の プ は ㇷ゚ と小さい文字で表現します。 アイヌ語には独特の発音があるのですが、サッポロとかハッサムとかの小さいッのように、微妙な発声が多く使われます。でも イランカラㇷ゚テは 気にせずプと発音しても良いみたいですよ。
 
 もう一つついでに、この小さい ㇷ゚ は中々パソコンで表示できません。 Unicodeで二つのコードを合わせて表示します。めんどくさいので、引用する方はコピペして下さいね。(笑)
 
 さていつものごとく前置きが長くなりましたが、昨年このブログでもご紹介したウポポイに行ってきました。前回はコロナの影響で開場が延期になっていて、柵の外から眺めていましたが、今回は無事に入場出来ました。とはいえ、色々と制約が有りますので、その辺も書いて置きます。
 
あっ、ちなみにですが、わざわざ観光で行ったわけでは無く、白老方面にお仕事があり伺っております。(本当は苫小牧ですが 笑 )
 
 今回は車で行きましたが、ウポポイに行くにはJR北海道が便利ですよ。
 
 駐車場から入口に向かうまでは結構歩きました。と言っても数百メートルでしょうか?
するとまずプレハブの建物があり、必ずこの中を通って検温します。
 
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お暇な方は駐車場からゲートまでの動画をどうぞ。
夫婦の会話を消すために、BGM大きいので気を付けてみて下さいね。

 

 

検温過ぎてしばらく歩くとゲートの入口があるのですが、その手前に飲食店やインフォメーションなどの建物がいくつかありました。
 
 この日も時短営業との事で、飲食店は14時で閉店するとの事。しかも中に入ると飲食店が無いそうなので、まずはお昼ごはんを食べる事にしました。
 
入口手前の CAFE RIMSE で食べました。動画にも出てますが、チームナックスが食したところです。多分。僕はオンエア見てないんですが、カミさんがそういってました。あてになりませんが・・。(笑)
 
 メニューはアイヌ語の物もあり、なんともそそられます。ゴールデンカムイを読んでいる僕としては、どれも気になるものばかり。
 
なのに、これ頼みました。 (笑)
 
道産子野菜カレー! 
 
美味しかったです。
 
奥様はちゃんとアイヌ語の料理を頼んでくれました。
 
チェプオハウセットです。 言えねーーーっ。 
 
チェブオハウとは鮭が沢山入った鍋の意味みたいです。
 
もう一つ似たのが、キナオハウというのもありました。これも言えねぇーー。
こちらは野菜が沢山入った鍋という意味らしいです。
 
これ、鮭の出汁がメチャクチャ良い塩梅で最高においしいです。ぜひ食べてみてください。小魚やいも餅も、ちゃんと意味がある料理でした。後でわかりました。
 
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ゲートを入り右に進むと大きな建物が有ります。(写真は逆からのアングルです。スミマセン)
 
 この建物がこの施設のメインともいえる国立アイヌ民族博物館です。ハッキリいってここを見る為に来ました。 なのに・・・・。 なのにです。 ここは予約制なんですって!
 
 
またもや悔しい思いをすることになりました。 調べなかった自分がわるいんですが・・・。 涙
 
仕方ないので、そのまま奥に進むと何やら干してます。
 
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これはサケを薫製にするアイヌ伝統の保存食「サッチェプ」作りでした。
 
 なんと150匹の鮭をこうして12月から干してるそうです。ちょうどこの日が天日干し最後の日で、これから横のアイヌの家を複製して作った「チセ」の中にいれて、さらに2カ月いぶすみたいです。一日違ったら見る事が出来ませんでした。ラッキーでした。(*^^)v
 
サケにはカラス除けのネットがかけられてましたが、それでもあちこち食べられてました。おそるべしカラス。
 
さらにアイヌ家屋「チセ」の集落を歩いていくと、「トゥレッポん」君が出迎えてくれます。
ウポポイのPRキャラクターだそうです。
この「トゥレッポん」は北海道の自生品種であるオオウバユリの鱗茎(球根)「トウレプ」をモチーフにしているそうです。そういえば、昔は花市場のセリでオオウバユリのドライが出てたなぁーとふと思い出しました。
 
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チセの周りには当時の船の複製もありました。
 
 サケ以外にもこんな魚もつるされてます。
これはたぶん 氷下魚 コマイだともう。 道民はカンカイとも言います。
メチャクチャ固くなるので、カナヅチで叩いて食べます。マジです。
 カンカイはいまでもスーパーで売ってます。一味とマユネーズ付けて食べたら最高です。
ビール何本でも飲めちゃいます。
 
さて、チセの中に入ってみましょう。
 
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 中は意外と広くて、綺麗すぎてビックリです。建築手法や広さは当時と同じような作りらしいですけど、床が綺麗すぎてしかも床暖なので、なんとも違和感がありました。でも、色々と当時の事がわかるように出来てます。
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この囲炉裏、意外と暖かいです。火は本物です。こんな小さい炭ですが、近くにいるとかなり暖かいです。
いたるところに飾っているこれ。
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 木を薄く削って作られた イナウ というものです。作り方はこちらをご覧ください。
 イナウはカムイ(神)への贈り物の1つで儀式には欠かせないものですが、あらゆるものに神がいると考えていたアイヌの人たちは、家の様々なものに、このイナウを飾っていました。そしてこのイナウを上手に作れるようになれば、一人前の大人として認められたそうです。
 
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 もう一つ気になったのがコレ。 ホタテ貝?
これは魚や動物の油をいれて、そこに糸などをいれてキャンドルとして使っていたそうです。電気が無い時代にはこの明かりで夜を過ごしたみたいです。
 
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トンコリも飾ってました。
 
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天井はとても高くて、換気が良く出来てるみたいです。
 
 そこからまた移動して別の施設に行きましたが、アイヌの伝統の踊りとか、それぞれに事前予約のチケットが必要でした。その日に受け取れるものも有りましたが、個人的にはやっぱり博物館が見たかったです・・・。
 
 なので、もう一回博物館に行って交渉してみようと思いました。ダメもとです。
 
博物館入口を入ると、スタッフが出迎えてくれました。その人数の多さにビックリです。
 
 そして「ご予約」チケットは御座いますか? と言われました。 ない旨を伝えると、本日は入場者がとても少ないので、今すぐにこちらでオンライン予約すれば入れるとの事。
 
 しかもオンライン予約も、受付の方がやってくれました。 チョーラッキーです。
 
 もしウポポイに行かれる方は、必ず事前に博物館の予約を忘れないでくださいね。こちらで予約出来ますので。
 
 
 中の撮影は禁止でしたのでここでは詳細は控えますが、ぜひ皆さんもアイヌ文化に触れてみて下さい。 アイヌと和人の関係、歴史、そしてアイヌの考え方について多くを学べると思います。
 そしてあらためて、北海道民として今まで当たり前に生活に有るものや物事がアイヌの生活と繋がっていた事も分かります。
 北海道民はもちろんですが、道外の方にもぜひ訪れて欲しい場所でした。
 
 ココは娯楽施設ではありませんので、楽しい観光として行くのはお薦めできませんが、近くには温泉や美味しい白老和牛なども食べられます。良いとこですよ!
 
以上、ウポポイ情報でした。