切花に限らず、あれほどブーム化していたガーデニングなどの花苗も売り上げダウンしている。
2年ほど前にハイポネックスジャパンのお偉いさんのセミナーに参加したときに、このブームに終止符を打ったのは紛れもなく、ホームセンターの品質の悪い土によるものだ!と言っていた。
つまり、どんなに良い苗を販売し、肥料をあげても品質の悪い土だとうまく育たない。その結果お客様がお金がかかる割には思っていた『楽しみ』を味わえなかった為に、次の年に花を植えなくなる。と言うのだ。
すべてがそういった理由ではないにしろ、たしかにうなづける部分はある。
当店でも、ホームセンターで購入した土と、自店で販売している土で同じ花を植えてみたが、歴然とした差が出た事もあった。
正直驚いた。
土でこんなにも差が出るものかと・・。
そのセミナーで大声で、しかも本当に熱くかたる彼の言葉には説得力があり、ガーデニングや鉢物、苗物の販売にはきちんとした知識が絶対に必要だ!と痛感したものだ。
切花についても全く同じ事が言える。たしかにブームこそ起きてはいないが、やはり、きちんとした知識はお客様への最大のサービスであり、花店としての絶対条件であると思う。
先日、ある花店で行われたラッピング講習会にお邪魔した。その店はギフトメインの花店ではなく、良い花をお安く提供するのがモットーのお店で、札幌では有名な「量販店」である。
そのお店がなぜ今さらラッピングの勉強会をするのか?
いくつもある支店のうち、何店かだけをギフトショップにするのではなく、全店舗をギフトにも対応できる店作りを目指す事にしたそうだ。
この背景には、花業界全体の花売方法の変化による 量販への影響 があるようだ。
もともとそのお店は、個店として花屋を構えているのではなく、スーパーや市場にインテナントとして営業していた。
札幌で15年ほど前といえば、スーパーに花屋や置き花がある店はそれほど多くはなく、逆に言えば独占的な市場だったといえる。
ところが現在は、お花を置いていないスーパーはほとんどない。また、販売価格もその当時はそれほど安くなかったが、現在は目を疑いたくなるほど安く販売している店も出てきた。
様々な理由から従来の売り方では頭打ちが来たのである。
そこで売り方の工夫を様々としてきたが、ここへきていよいよギフト的な対応も必要と感じ、店舗イメージを変え従業員の教育にも乗り出したそうだ。
さらに、インテナントの店だけでなく、路面店として新たなお店も出店した。これには少々驚いた。
ホームセンターなどで売られている、アイリスオオヤマが自店のオリジナルショップを出展した背景にも同じ事が言えるかもしれないが、テナントの店というのはあくまでテナントであって、そのスーパがなくなってしまえば連鎖して店を閉めなくてはならない。
大型店の閉店がニュースなどで報道される昨今であるが、それゆえにテナントオンリーの店は様々なリスクを考えておかないと、もしもの時にダメージがとても大きい。
これらの話は、どちらかといえば今まで美味しい商売をしてこれた花店の話で、私の店はまるでそういった美味しい時代の汁を吸っていない。
バブル崩壊後に店を構えた為、逆を言えば今の厳しさが当たり前の感覚で商売をしている。
それゆえに、厳しい厳しいと言っている花店と比べても、当店の売り上げはそれらの店には全然およんでいないと思う。
そんな私の様な小規模で力もあまりない花店が、今後もきちんと営んで行く為には、やはり大手に負けない商品力、仕入力、そして販売力が必要だと思う。でも、個店ではどうする事も出来ない。
その為に今考えているのが、志を同じく持てる花店を集めた花売り集団である。
基本的なスローガンは花業界を元気にすること。その為にはまず自店を元気に健康的な店にして、色々な活動が出来る体制を作ること。
そんな組織を立ち上げようと考えている。
今もっとも投資すべき事、それは自分への投資だと思う。今以上に自分へ色んな情報や知識、やる気を植えつけて、そして従業員、店を元気にする。
その為のコーチングを含めた花店専門のセミナーや、一年間の販売計画。そしてオリジナルの戦略商品と他業種とのコラボレーション。更には生産者との新品種の開発。
1店舗では無理でも、何店か集まれば量販店と方を並べる購買力や販売力が生まれます。
さらに1店1店が本気になれば、その店独自のオリジナリティーもプラスすることが出来ます。
そんな花売り集団を作りたいと思っている。
その集団の名前は 『花援隊』 。
そう、あの 海援隊 からイメージを頂きました。
花を応援する。花で応援する花店の集まり。
協力してくれる花の生産者、卸、資材メーカー、そして消費者など、色んな人たちと語り合い、そして元気になっていく。
もし興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひ一緒に 花援隊 になって花という海に出航しませんか。
てゆーか、 まったくの理想像で、いつから募集するかも決めてませんが・・・・・。(笑
でも 面白いと思いません?・・・・・・ (^^ゞ