小悪魔パタタ | シェリーそそいで生ハムきって

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今朝の朝日新聞の折込みGLOBEが紹介した米ウォールストリートジャーナルの記事が興味深かった。
題名は'You Say Potato, Scale Says Uh-Oh'(あなたがポテトと言えば、体重計は「しまった!」と言う)だ。

アメリカ人の肥満の大きな原因は「じゃがいも」であるのだが、その魅力から脱出することはとても難しい。といった内容だった。
記事によれば平均的なアメリカ人は毎年120ポンド(約54キロ)のじゃがいもを食べてて、その結果アメリカ人は毎年平均約1ポンド(0.45キロ)づつ体重が増加しているのだという。

私の知り合いでアメリカ人に嫁した方から聞いた話をひとつ。
肥満に悩む義姉2人がキッチンでお茶しながらダイエット論議をしていたそうだ。
よく見るとお茶うけにポテトチップスの大袋。
「義姉さんそのポテトをやめた方がいいですよ」と口をはさむと「何を言ってるの?ポテトはベジタブルよ!」と逆ギレされたとか(笑)

欧米ではおしなべてそうだろうが、例にもれずというか持ち込んだ張本人であるスペイン人もPatata(じゃがいも)は食生活に欠かせない。
トルティーリャ、エンサラダ・ルサ、パタタス・ブラバス…セビージャで食べた「パタタ・アリニャーダ」も実にうまかった。
ウチのお店でもタパスを盛合せたりする際、ちょっと気を抜くとじゃがいもだらけになってしまう。

記事にも触れられているが、じゃがいもは同じ糖質の食べ物の中でも極めて吸収が早い。
じゃがいもを食べると急速に血糖値は上昇して満足感を与えると同時に、すぐ急下降してまたすぐ食べたくなる。砂糖やバターより肥満につながりやすいというから実に悩ましい…

16世紀、南米からじゃがいもを持ち帰ったスペイン人は、船内で芽が出て毒を生じてしまったじゃがいもに当たり「悪魔の植物」と呼んで恐れたそうだが、現代においては違った意味での小悪魔ぶりといったところか?
映画「おくりびと」のセリフを借りれば「うまいんだな、困ったことにこれが」てな感じでその魅力は実に抗しがたい。
ご用心ご用心。

というこのオレも昨夜ポテチとビールで晩酌したことは内緒に頼みたい…特にヨメにはw