4月14日 アラビアン・ナイト(千夜一夜物語) アラジンと魔法のランプ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

むかしむかし、アラジンという若者がいました。
 ある時アラジンのところに、あやしい男がやって来て言いました。
「ついて来い。いい所ヘ連れて行ってやる」
 男は、悪い魔法使いです。
 町から遠く離れた所まで来ると、男は呪文(じゅもん)をとなえました。
 とたんに、地面に大きな穴が開いたのです。
「穴の奥にある、古いランプを持って来るのだ」
 魔法使いはアラジンの指に、大きな指輪(ゆびわ)をはめました。
「怖がる事はない。これはお守りだ」
 アラジンが穴の中へ降りて行くと美しい庭があり、木には色とりどりの実がなっています。
 赤い木の実や、青い木の実や、白い木の実。
 よく見るとそれらは全部宝石で、赤い木の実はルビー、青い木の実はサファイア、白い木の実はダイヤモンドです。
 魔法使いに頼まれたランプは、簡単に見つかりました。
 アラジンが戻って来ると、魔法使いはソワソワしながら待っていました。
「よし、ランプを寄こせ。早くしろ!」
 怖くなったアラジンは、思わずあとずさりしました。
 すると怒った魔法使いは、出口をふさいでしまいました。
「しまった、どうしよう」
 アラジンは思わず、お守りの指輪をこすりました。
 そのとたん指輪が太陽の様に輝いて、中から大男が現れたのです。
「わたしは指輪の魔神(まじん)です。ご主人さまが指輪をこすってくれたので現れました。ご用はなんでしょうか?」
「ああ、家に帰りたいんだ」
「お安いご用です」
 そのとたん、アラジンは家に戻っており、アラジンに気がついたお母さんが言いました。
「おや、古いランプなんか持って、どうしたのだい?」
「あっ、これかい。拾ったんだよ。・・・うん? 何か書いてあるな」
 アラジンが服のすそでランプを磨くと、ランプからもくもくと煙が出て来て、目の前に大男が現れました。
「わたしはランプの魔神です。どんなご用でもいたします」
「それなら、食べ物を持って来ておくれ」
「はい、かしこまりました」
 ランプの魔神は、テーブルの上にごちそうを山盛りにしてくれました。
 そのおいしい事といったらありません。
 たとえ王さまでも、これだけのごちそうは食べた事がないでしょう。

 ある日、アラジンは町でお姫さまを見かけました。
 一目でそのお姫さまを好きになったアラジンは、そのお姫さまと結婚したいと思いました。
「お母さん、これを持ってお城に行ってよ」
 アラジンは、穴の奥から持ち帰った宝石を出してきました。
 アラジンのお母さんが持ってきた宝石を見て、王さまは驚いて言いました。
「これは素晴らしい。だが、この様な宝石を四十の皿に山盛りにして持って来れるかな? それが出来れば、姫をやろう」
 お母さんからそれを聞いたアラジンは、ランプの魔神を呼び出しました。
「宝石を山盛りにした四十の皿を、出してくれ」
「かしこまりました。ご主人さま」
 やがて宝石を山盛りにした四十のお皿の行列が、ご殿にやって来ました。
 それが王さまのお気にめして、アラジンはお姫さまと結婚する事が出来ました。

 アラジンは親切でしたから、国中の人から好かれました。
 けれども、あの魔法使いだけは、アラジンを憎んでいました。
 魔法使いはランプ売りに化けて、アラジンのご殿にやって来ました。
 ちょうど、アラジンは留守です。
「古いランプと新しいランプを、取り替えませんか?」
 何も知らないお姫さまは、魔法のランプを渡してしまいました。
 魔法使いは、さっそくランプの魔神を呼び出して言いました。
「姫を、遠い国に運んで行け!」

 次の日、王さまはご殿もろともお姫さまが消えていたのでビックリ。
 アラジンはバツとして、首を切られる事になりました。
「お願いです。四十日ほど待ってください!」
 許しをもらったアラジンは、お姫さまを探して歩き回りました。

 ある日、疲れ果てて手を洗っていると、指輪の魔神が現れました。
 手を洗う時に、知らず知らずに指輪をこすっていたのです。
「ご主人さま、お呼びですか」
「おおそうだ! お前の事をすっかり忘れていた。すぐに姫のところへ連れて行っておくれ」
「お安いご用です」
 指輪の魔人は、すぐにアラジンをお姫さまの元へ連れて行ってくれました。
 アラジンが現れると、お姫さまがかけ寄って来て言いました。
「あなた。古いランプは、魔法使いのふところにありますわ」
「そうか。では、魔法使いから取り返そう」
 アラジンは魔法使いに眠り薬を飲ませてランプを取り返すと、ランプをこすってランプの魔神を呼び出しました。
「眠っている間に魔法使いを世界の果てへ追い出して、ぼくたちとご殿を元の所に運んでおくれ」
「かしこまりました。ご主人さま」
 ランプの魔神に運ばれたご殿は、たちまち元の所に戻りました。
 こうしてアラジンは、お姫さまと一緒に幸せに暮らしたのです。
 そして世界の果てへ追い出された魔法使いは、二度と戻って来る事はありませんでした。

おしまい

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