4月4日 グリム童話・みそさざいとクマ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

 むかしむかし、あるところに、クマとオオカミが森にいました。
 どこからか、美しい鳥の歌声が聞こえてきます。
「あれは鳥の王さま、みそさざい(→スズメ目ミソサザイ科の鳥。非常に小さく、翼長約5センチ)だよ」
 オオカミが言いました。
「へぇ、鳥の王さまのお城ってどんなだろう。見てみたいな」
 オオカミがとめるのも聞かず、クマはみそさざいの巣(す)をのぞき込みました。
 ちょうど、王さまの鳥もおきさきさまの鳥も、出かけていていませんでした。
 クマは、るすばんをしている子どもの鳥を見てわらいました。
「アハハハ。ずいぶんとみすぼらしいお城だな。それに、王さまの子どももさえない子どもだよ」
 みそさざいの子どもたちはおこって、王さま鳥にそのことをいいました。
 王さま鳥は、すぐにクマをよびだして言いました。
「よくもわたしの子どもたちをバカにしてくれたな。たたかって決着(けっちゃく)をつけよう」
 それで、クマとみそさざいは、たたかうことになりました。
 クマは、ウシやウマやロバやシカなど、森の動物を味方につけました。
 みそさざいは、鳥やアブやハチやハエなど、空を飛ぶもの味方につけました。
 たたかいの前の日、アブはキツネがクマにこんな話をしているのを聞きました。
「ぼくのこのフサフサしたしっぽを立てたら、みんなドンドンすすんでたたかうことにしよう。でも、しっぽを下げたら急いで逃げる合図だよ」
 アブはすぐに、みそそざいのところに飛んでいって、今の話をみんなに話しました。
 さて、たたかいの日が来ました。
 スズメバチはみそそざいに言われたとおり、キツネのしっぽをねらいました。
 ハチに思いっきりさされて、キツネはビクッとしましたが、しっぽを下げてしまったら、なかまが逃げてしまうので、痛いのをがまんしてしっぽを立てていました。
 でも、二度目にさされたときには、少しだけしっぽをおろしてしまいました。
 三度目にさされたときは、もうがまんできずに、キツネはしっぽを巻いて逃げ出しました。
 これを見て、動物たちもみんな逃げ出しました。
 こうして、鳥のなかまはたたかいに勝ったのです。
 クマは、みそそざいの親子にあやまりました。
 みそさざいの親子はそれでやっと気分がよくなって、クマをゆるしてあげました。

おしまい


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