1月24日 アンデルセン童話・とびっこ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

むかしむかし、ノミと、バッタと、おもちゃのカエルとが、だれがたかくとべるかということで、じまんしあいました。
「それは、ぼくがたかくとべるさ」
と、ノミがいいました。
「いやいや、ぼくのほうが、たかくとべるさ」
と、バッタはまけずにいいました。
「あなたがたより、ぼくのほうがたかくとべますよ」
 おもちゃのカエルも、そういいました。
「ぼくが、たかくとべる」
「いや、ぼくだ」
と、みんながいうので、きりがありません。
「それなら、だれが一番たかくとべるか、とびっこをしてみようじゃないか」
と、いうことにきまりました。
「どうせなら、できるだけ大ぜいの人をよんで、見てもらったほうがいい」
と、ノミがいいますと、
「ああ、いいとも」
と、バッタもカエルもさんせいしました。
 この話しを、王さまもおききになって、
「わしも、見にいこう」
と、いったのです。
 そればかりか、
「せっかくたかくとんでも、ほうびがなくてはつまるまい。一番たかくとんだものに、わしの娘をお嫁さんにあげるとしよう」
と、いうことになったのです。
 さあ、とびっこきょうそうは、たいへんなひょうばんになりました。
 その日になると、見物人がたくさんあつまりました。
 まっさきにでてきたのは、ノミでした。
 きどったようすで、見物人にむかっておじぎをしています。
 つぎに、バッタがでました。
 おしゃれな草色の服をきて、とてもきれいでした。
 さいごには、カエルがでてきました。
 カエルはとびでた目玉を、クルクルクルクルまわします。
 いよいよ、とびっこがはじまりました。
 ところがノミが、あんまりたかくとんだので、だれもそのいくさきがわからなくなってしまいました。
 それで、
「とばなかったのじゃないか?」
 そんなことを、いうものもありました。
 そしてバッタは、王さまの顔にとびつきました。
「ぶれい者!」
 王さまは、おこってしまいました。
 おもちゃのカエルはピョンとはねて、お姫さまのひざにあがりました。
「キャアーー!」
 お姫さまはおどろいてたちあがったので、ひざのカエルはコロリところげおちました。
 これでとびっこは、しょうぶなしでおしまいになりました。

おしまい

ペタしてね