11月22日 エチオピアの昔話☆ヒョウの子とカモシカの子☆ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

むかしむかし、あるところで、ヒョウの子と、カモシカの子が、なかよしになりました。
 まいにち川べで、いっしょにたのしく遊びました。
 ある日、ヒョウのお母さんが息子にいいました。
「おまえ、なんだかおかしなにおいがするよ。カモシカのにおいじゃないのかい?」
「そうだよ。カモシカの子と遊んだんだもの」
と、ヒョウの子はこたえました。
「なんてバカな子なの。カモシカは遊ぶあいてじゃなくて、食べ物ですよ。あしたはカモシカの子をだましてころしなさい。そして、家までひきずっておいで。それでこそ、ほんとうのヒョウの子ですよ」
 いっぽうカモシカの子も、家へ帰るとお母さんにいわれました。
「おまえ、おかしなにおいがするよ。ヒョウのにおいじゃないかい?」
「そうだよ。ヒョウの子と遊んだんだもの」
と、カモシカの子はこたえました。
 するとお母さんは、ふるえあがりました。
「おまえはなんてバカな子だろう。おまえのお父さんも、おじいさんも、みんなヒョウにころされたのを知ってるでしょう。ヒョウの子は、やっぱりヒョウ。わたしたちの敵です。あしたはさそわれても、けっして遊んではいけませんよ。おまえをだまして、ころすにきまっています。ヒョウはみんな、そうやってだますんだからね」
「わかった。お母さんのいうとおりにするよ」
と、カモシカの子はこたえました。
 あくる日、ヒョウの子どもは、カモシカの子をさそいました。
「でておいでよ。いっしょに遊ぼう」
「いやだ。もう、きみとは遊ばない」
と、カモシカの子はさけびました。
「どうしてだい? ぼくたちは、なかよしじゃないか」
と、ヒョウの子はいいました。
「きみも、お母さんに教わっただろう。ぼくもお母さんから教わったよ。だから、ぼくらはもう、いっしょには遊べないのさ」
 ヒョウの子は、赤くなって帰りました。
 お母さんは、ヒョウの子にたずねました。
「おまえ、カモシカをもってこなかったのかい。それじゃ、ほんとうのヒョウとはいえないよ」
 するとヒョウの子は、こたえました。
「カモシカの子は、もうぼくと遊びたがらないんだ。ぼくが、ほんとうのヒョウだってわかったからさ」

おしまい

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