6月14日 イギリスの昔話☆ネズミのしっぽ☆ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

むかしむかし、ネコとネズミが、一緒に小屋の中で遊んでいました。
 すると突然、ネコがネズミのしっぽをかみ切ったのです。
「いたーい! なにをするんだ! しっぽを返してくれ!」
 ネズミが文句を言いましたが、ネコはしっぽを返してくれません。
「やだよ。しっぽを返してほしけりゃ、め牛のところへ行って、ミルクをもらっておいで」
 そこでネズミは、め牛のところへかけていきました。
「め牛さん、め牛さん。ぼくにミルクを下さいな。ミルクをネコにあげなくちゃ、ぼくのしっぽが戻らないんだ」
 するとめ牛は、ネズミに言いました。
「だめだめ、ミルクがほしけりゃ、お百姓さんのところへ行って、ほし草をもらっておいで」
 そこでネズミは、お百姓さんのところへかけていきました。
「お百姓さん、お百姓さん。ぼくにほし草を下さいな。ほし草をめ牛にあげなくちゃ、ミルクがもらえないし、ミルクをネコにあげなくちゃ、ぼくのしっぽが戻らないんだ」
 するとお百姓さんが、ネズミに言いました。
「だめだめ、ほし草がほしけりゃ、肉屋さんのところへ行って、肉をもらっておいで」
 そこでネズミは、肉屋さんのところへかけていきました。
「肉屋さん、肉屋さん。ぼくに肉をくださいな。肉をお百姓さんにあげなくちゃ、ほし草がもらえないし、ほし草をめ牛にあげなくちゃ、ミルクがもらえないし、ミルクをネコにあげなくちゃ、ぼくのしっぽが戻らないんだ」
 すると肉屋は、ネズミに言いました。
「だめだめ、肉がほしけりゃ、パン屋さんのところへ行って、パンをもらっておいで」
 そこでネズミは、パン屋さんのところへかけていきました。
「パン屋さん、パン屋さん。ぼくにパンをくださいな。パンを肉屋さんにあげなくちゃ、肉がもらえないし、肉をお百姓さんにあげなくちゃ、ほし草がもらえないし、ほし草をめ牛にあげなくちゃ、ミルクをもらえないし、ミルクをネコにあげなくちゃ、ぼくのしっぽが戻らないんだ」
 すると、パン屋さんが言いました。
「いいとも、パンをあげよう。でも、これからは小麦をかじってはいけないよ。もし少しでもかじったら、首をちょんぎるからね」
「はいはい。けっしてかじりません。約束します」
 そこでネズミはパン屋さんからパンをもらって、肉屋さんのところへ行きました。
「肉屋さん、肉屋さん。パンを持ってきましたよ。だから肉をくださいな」
「ほう、こいつは、うまそうなパンだ。よしよし、肉をあげよう」
 ネズミは肉屋さんから肉をもらって、お百姓さんのところへ行きました。
「お百姓さん、お百姓さん。肉を持ってきましたよ。ほし草をくださいな」
「ほう、こいつは、うまそうな肉だ。よしよし、ほし草をあげよう」
 ネズミは、お百姓さんからほし草をもらって、め牛のところへ行きました。
「め牛さん、雌牛さん。ほし草を持ってきましたよ。ミルクをくださいな」
「ほう、こいつは、うまそうなほし草だね。よしよし、ミルクをあげよう」
 ネズミは、め牛からミルクをもらって、ネコのところへ行きました。
「ネコさん、ネコさん。ミルクを持ってきましたよ。だからぼくのしっぽを返してくださいな」
「ほう、こいつは、うまそうなミルクだ。よしよし、しっぽを返してあけよう」
 こうしてネズミはネコはミルクを渡して、やっとしっぽを取り返しました。

おしまい



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