4月29日 長崎県の民話☆タンタン竹女☆ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

むかしむかし、長崎県の中島川の上流の谷間から、夕方になると毎日の様に、美しい笛の音色が流れてきました。
「さすがはお竹さんの笛じゃ」
「まったく、いつ聞いてもよい音じゃ」
 お竹さんとは、西山村の村役人の松見半太夫(まつみはんだゆう)の一人娘です。
 ある夏の夕暮れ、お竹さんが笛を吹きながら山道を歩いて行くと、一人の美しい若者が、林の中からお竹さんの笛の音をじっと聞いていたのです。
(なんて、すばらしい殿方かしら)
 それからというものお竹さんは、この美しい若者に想いを寄せて、毎夜、笛を吹いて歩き、二人はいつしか、恋仲になったのです。
 しかしある日の事、夜に笛を吹きに行ったお竹さんが、帰ってこなかったのです。
 心配した父親の半太夫は、村人たちと共に何日も山中を捜し歩きました。
 そして頂上近くの竜頭岩(りゅうとうがん)の上に、二人がしっかりと抱き合っている姿を見つけたのです。
 そこで一緒に来ていた修験者(しゅげんしゃ)の一人が呪文を唱えると、若者は一匹の大蛇となって森の中に消えました。
 こうしてお竹さんは助けられたのですが、大蛇になった若者に会えない悲しみから病気になり、そのまま死んでしまったのです。
 さて、その時から二人がいた竜頭岩を叩くと、
♪タンタン、タケジョ
♪タンタン、タケジョ
と、鳴るようになったのです。
 それで土地の人は今でも、竜頭岩の事を『タンタン、タケジョ』と、呼んでいるそうです。

おしまい

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