12月3日 長崎県の民話☆稲妻大蔵(いなづまたいぞう)☆ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

むかしむかし、諫早(いさはや)の小栗村(おぐりむら)というところに、子どものいない夫婦がいました。
 夫婦は、子どもが欲しくて仕方ありません。
 そこで毎日、天狗の住む八天嶽(はってんだけ)に向かって祈っていると、ある晩、女房は天狗が自分のお腹に飛び込んできた夢を見たのです。
 そして驚いた事に、目覚めた女房はその日の内に、立派な男の子を産んだのです。
 子どもは大蔵(たいぞう)と名づけられ、やがて強い力士に成長しました。
 名も稲妻大蔵(いなづまたいぞう)と改め、江戸で日本一の関取りと取り組む事になったのです。
 相手は日本一の関取ですが、何度やっても大蔵が勝つので、日本一の関取はとうとう、
「頼む、一度だけでも勝たせてくれ。でないとわしは、はずかしくて故郷に帰れん」
と、泣きついたのです。
 心のやさしい大蔵は、
「それなら、一度だけ」
と、わざと負けてやったのですが、ところがそのときから、大蔵はどんなに弱い力士が相手でも、ポイポイと投げ飛ばされてしまうようになったのです。
 そして大蔵は相撲をやめて、諫早にもどって百姓をしていました。
 あるとき、八天嶽(はってんだけ)の頂にある「ゴットン石」という大岩が、地震で深い谷に落ちてしまいました。
 百姓になっても相変わらず力持ちだった大蔵は、このときとばかり再び大力を発揮して、岩をヒョイと肩にかつぐと、山の頂まで運んだということです。

おしまい
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