4月13日 京都府の民話☆百足の大きなわらぞうり☆ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

むかしむかし、ある静かな村の近くに、悪人たちが住み着くようになりました。
 悪人たちは村にやって来ては暴れ出し、お金を取ったり女の人をさらったりしたのです。
 そんな事が何年も続いたので、村人たちは庄屋さんの家に集まると相談を始めました。
「こうなれば、代官さまに訴えよう!」
「しかし、あいつらは代官に訴えると、村を焼き払うと言っているぞ」
「それなら、村人みんなで戦おう!」
「戦うと言っても、あいつらは武器を持っている。下手をすれば、村人がほろびるぞ」
 話し合いは、何日も何日も続きました。

 そんなある日、一人の老人が言いました。
「みんなで、大きなわらぞうりをたくさん作ろう。そして村に悪人退治の男たちがやって来たと、うわさを流すんじゃ」
「なるほど、それは名案だ」
 村人たちはさっそくわらを持ち寄って、大きなわらぞうりを百足作りました。
 そしてそのわらぞうりをわざと見えるところに置いて、こんなうわさを流したのです。
『村では悪人退治をするために、都から百人の力自慢を呼び寄せた。準備が整い次第、百人の力自慢が悪人退治を始める』
 そのうわさを聞いた悪人たちが村へ行くと、あちこちの家に大きなわらぞうりが置いてあります。
「うわさは本当だ! 百人の力自慢はすでに村へ来ていて、村人たちの家に泊まっているに違いない」
 そう思った悪人たちは退治されては大変だと、あわてて遠くへ逃げて行ったという事です。

おしまい

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