5月31日のお話★長靴をはいたネコ★ | ☆かおりキャンドル®☆CANDLE ARTIST☆手作りキャンドルのお花のお部屋☆ フラワーキャンドルアーティスト☆きょうちゃんのブログ☆

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蝋で花の芯から作り、花びら一枚一枚全て手作業でお花のキャンドルに仕上げていく工房での出来事を綴ったブログです(*^。^*)  

お知らせビックリマーク

●6月1日(水)~6月7日(火)

高島屋 大宮店 6F

アトリエ6 で 出展します


●8月23日(火)~8月29日(月)

そごう三ノ宮店 新館6F にて出展予定


色々なお花のキャンドル、

お花ブーケ1&香り入りのジェルキャンドルの展示販売いたします。

お花のキャンドル作りのワークショップも行わせていただきます。音譜


お時間があれば是非足を運んでいただけると嬉しいです*happy*

ご来店お待ちしています。。♪


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むかしむかし、粉ひきが三人の息子を残して死んでしまいました。
 粉ひきは貧乏でしたから、財産といったら水車小屋)と、ロバとネコが一匹だけです。
 その中から一番上の息子が水車小屋をもらい、二番目の息子がロバをもらい、三番目の息子がネコをもらいました。
「あぁー。ネコなんてもらっても、なんの役にも立ちやしない。お金もなしに、どうやって暮らしていけばいいのかなあ」
 三番目の息子がグチをこぼすと、ネコが言いました。
「ご主人さま。
 まあ、そう言わないで。
 わたしに長ぐつを一足と、大きな袋を一つ作ってください。
 そうしたら必ず、お役に立ってみせますから」
 三番目の息子はしかたなしに、言われた物を作ってやりました。
「わあ、すてき、すてき。ありがとう」
 ネコはピカピカの長ぐつをはいて、大喜びです。
 さっそく森へ出かけて行くと、途中の畑でお百姓(ひゃくしょう)にもらったニンジンを入れた袋を木のそばへ置いて、ジッと様子をうかがっていました。
 そこへ何も知らないウサギの一行がやって来て、袋の中へ、ピョン、ピョン、ピョン。
「よしよし、この大量のウサギを見れば、王さまも大喜びされるにちがいない」
 この国の王さまは、ウサギが大好物なのです。
 ネコはウサギの入った袋をぶらさげて、王さまのお城へ出かけて行きました。
「王さま。このウサギは、わたくしの主人、カラバ公爵からのおくり物でございます」
「これはかたじけない。よしよし、これからお礼に出かけるから、そうお伝えしてくれ」
 それを聞いたネコは、急いで家ヘ戻って来ました。
「ご主人さま、ご主人さま。川の中へ入って、おぼれるまねをするのです。さあ、早く、早く」
 そう言うと、ネコはありったけの声で、
「たいへん! たいヘん! カラバ公爵さまが、おぼれそうだ! おまけにドロボウに、服を盗まれた! 助けてください! 助けてください!」
 王さまは、それを聞いてビックリ。
「それみんな、早く助けてさしあげろ。ついでに、公爵殿のおめしになる服を探して来い」
 そのすきにネコは、畑で働いているお百姓のところへ走って行くと、
「おい、お前たち。この畑は、誰の物だ?」
「はい、魔法使いさまの物です」
「いや、ちがう。
 これは、カラバ公爵の物だ。
 誰かに聞かれたら、この畑はカラバ公爵の物だと言うんだ。
 さもないと、お前たちを頭からガリガリかじってやるからな!」
 ビックリしたお百姓は、
「へい、申します、申します。ですから、わたしたちを食べないでください」
 そこへ、王さまの馬車がやって来ました。
「これこれ、このあたりの畑は、どなたの持ち物じゃな?」
「へい、カラバ公爵さまの畑でございます」
「ほほう、公爵殿は、こんなに広い畑をお持ちじゃったのか」
 王さまは、すっかり感心したようすです。
 そのすきにネコがまたどんどん走って行くと、立派なお城がありました。
「ははーん、これが魔法使いのお城だな。よしよし、このお城をご主人さまの物にしてやろう」
 ネコはすました顔で、お城の中へ入って行きました。
「魔法使いさま。
 わたくしはいだいなる魔法使いでいらっしゃる、あなたさまにお仕えしたくてやってまいりました。
 どうぞ、わたくしをあなたさまの家来にしていただけないでしょうか?」
「ほう。家来になりたいのか。よし、いいだろう」
「はっ、ありがとうございます。
 ところで、いだいな魔法使いさま。
 うわさによるとあなたさまは、どんな物にでも姿を変えられるそうですが」
「ふふん。見たいというのなら、見せてやる」
 魔法使いは、パッとライオンの姿に早変わりです。
「わあ、おどろいた! でも、さすがのあなたさまも、小さなネズミにだけは化けられないでしょうね」
「何を言うか。ネズミくらいは、朝飯前だ」
 魔法使いはパッと、小さなネズミに変わってみせました。
「それ、今だ!」
 ネコはヒラリと飛びかかると、ネズミに化けた魔法使いをパクッと飲み込んでしまいました。
 ちょうどそこへやって来たのが、王さまの馬車です。
 ネコは、うやうやしくおじぎをすると、
「これはこれは、ようこそのお運びで。ここが主人のお城でございます」
「何と公爵殿は、こんな立派なお城までお持ちじゃったのか」
 感心した王さまは、公爵をお姫さまと結婚させる事にしました。

 こうして貧乏だった粉ひきの息子は、ネコのおかげですっかり幸せになりました。


~ペローの童話~

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