【愛犬に協調性を育む為には…発散・ルール】
ご覧いただいてありがとうございます。
飼い主様から「過去、近接や交流した中で折り合いが悪く映った犬は具体的にどういう感じだったか?」と問うて、総合するに相手側の特徴としてどうも…
「他犬(他者)への協調性が十分育まれていない」
というのを何となく感じました。
この察知が出来れば、意識的に近接・交流相手からさりげなく外す事も可能です。
私達人間もそうですが、”協調性が育まれていない”≒”自分本位の行動が先立つ” というのが顕著な場合、嫌われる事はあっても好かれる事はありません。
相手の飼い主様やそのご家族も愛犬がそうであることにおそらく多くは気づいてはいる…でも、仮に、改善出来る術を具体的に知ったとしても
・それを実装出来るかどうか?
・そうなる方向へ意識を割く事の継続が出来るかどうか?
私は飼い主様から「どういう内容・頻度で散歩をされているか」を伺って、どうやら状況的にご家庭全体の意識に課題がある場合、残念ながら実装・継続は極めて困難となる。
一方、協調性を育むような飼い方を実践していけるご家庭はむしろ少数だとも思う。
共働きだったり、子育てだったり、メインでお世話をする現代女性の精神的な負担(タスク=仕事量)は特に大きいと思えるから。
だから、犬をそういう風に育んで飼う事は誰にでも出来るとは全く思えない。
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◇成犬時体重10kg以上の犬種のほとんどが、「毎日」発散(運動)の機会が不可欠
犬を迎えると決めた段階でこれをどこか甘く捉えて、実際迎えてから発散の機会を作れていないのが実情…”自分本位の行動が先立つ”のは、そもそもその機会が不十分で、犬にとって制限だったり許容枠が狭すぎると感じさせている点がベースにあると私は考えている。
私も該当する飼い主様に「この種の犬で散歩=歩くだけでは、気晴らしにはなっても発散にはならない。発散という”仕事”を与えられてないからコントロールに難が出てしまう。」という旨をお伝えする事がある。
また、10kg未満の成犬時体重の犬種においても、ジャックラッセルやミニピンなど狩猟・狩りが作出背景に持つ種は、同様に発散(運動)を習慣にする事が不可欠と思います。
残念ながら、そのまま変わらない方(変えられないであろう方)…時間的・精神的にそこへ余裕を割くことが極めて無理に近い。
フルタイムのお仕事をされている(早朝~日没後まで)・手のかかる小さなお子さんが居る・その人以外の家族(配偶者)に協力を得られない…など、これだと特に継続するのは無理です。
平日の日中に犬を預けて、それを満たす”ドッグウォーカー”という窓口は日本において乏しく、どうしても発散不足がベースにあるケースは巷に一定数存在します。
ポイントは、0~2歳の間は毎日(朝・夕)欠かさずという事。毎日というのは大変な事です。
◇発散 + 同時に飼い主様のリーダーシップ(ルールの提示)を伴わせる
・指示で何かをターゲッティングさせる
・指示で何かを追いかけさせる
・指示でここからあそこまでとスペースの範囲を示す
ロングリードにして犬に自由に振舞わせる環境を提供したとして、実際はそれだけだと不十分ですね。
ここでいう”指示”とは、多くの方は「言葉」を主に使いがちですが、表情だったり指さし(ハンドサイン)だったり、言葉に頼らない原始的な形にすると犬が理解しやすい=学習効率が向上する。
こうして「飼い主の指示」の直後に何かをさせる事を習慣にしていけば、必要な時に犬への働きかけがスムーズになります。
こうした担保を培いつつ、理想は発散の後に他の犬と触れ合う機会を設けるとコミュニケーションの学習にも効果が出るはずです。
犬が発散している時、飼い主様が実質立ちんぼ状態というのをよく見ますが、これではご自身と愛犬との関係性はイマイチ希薄なままで、必要な時に飼い主が働きかけをしても響く(伝わる)度合いが小さくなります。
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「発散の機会提供」「リーダーシップ(ルールの提示)」
この2つを揃えて毎日の習慣にすることで、かなり普段の扱いが楽になるはず…ただ、これを毎日の習慣にするとしたら、基本在宅の方を除いて、ご自身1人だけでは難しいでしょう。
どうしても他のご家族(自分以外2~3人)の協力・助けが不可欠になりますが…さて。
ではまた!