こんにちは。
年末年始のお休み期間、私とハナで散歩中に3組の犬連れさんとお話させて頂く機会がありました。
飼い主と犬のズレが大きかった順に実例として今回ご紹介していく中で、ここでいう「ズレが大きい」というのは当人は知る由もないし、あくまで私目線(客観的目線)でそう捉えられている訳で=罪ということではありません。
おこがましいのは承知の上ですが、”他の誰からも何にも指摘される機会を持てない”というのは結局のトコロ、その当人達にとって(特に犬にとって)不幸ではないか?と私は思うのです。
うっすら涙目になっていた女性飼い主さんもいましたが、客観的に他から見られた際のご自身の現実を知るのは感情を揺り動かされる事を避けられないんだけど、長い目で見れば飼い主側にとってプラスになるんじゃないかという風に至りました。
現実を知って、そこから離れる為の変化を起こすには感情の揺り動かしを避けては通れません。
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①:ワーキングタイプのボーダーコリー(メス)と年配女性飼い主
以前から公園の広場で度々見かけて知ってはいたのですが、まず犬ですね…ボーダーコリーというのは大体は見た目が映える長毛タイプが一般的で、いわゆるショータイプと呼ばれるものです。
ヤフーイメージより
それでも全犬種の中でも運動能力・運動性能・指示への理解力はズバ抜けて高いので、裏返すと飼い主に求められるものも必然的に高い。
一方でワーキングタイプというのがありまして、見た目より運動能力により特化して作出されていて、私の知る限りですが、足長で細身な外見からも推察出来る通り、動きはより躍動的・立体的なのです。
ヤフーイメージより
一般的にはあまり知られていないと思うのですが、ワーキングタイプはアジリティでより高いパフォーマンスを求めたい人…つまり、並みの犬飼いの領域を出ない人には扱う事は到底務まらない、そういうスペシャルな類の犬という事。
(どう見ても並みの犬飼いの枠を到底出ない)この年配女性では、その犬を掌握できていないのも当然で、実際、ただ犬に振り回されているだけでしたから…
その日、初めて彼女達と対面する流れになったのですが、まず女性はどんな時でもこの犬のハンドリングを全く取る事が出来ないというのを私はハッキリ確信できました。
お話を伺っている中で
「屋外ではこうして広場で走らせるだけで、リードを持って並んで歩く習慣を持っていない」
※事実:上手く操れない(ハンドリング出来ない)から断念している
というのが分かり…
ね?
自分の飼う犬がどういう正体で、扱うには何が必要か、迎える前~現在でも知らない
自分の無理せず出来る範疇を超えている、それも知らな過ぎている(目を背けている)
ただただ
”あまりに分からな過ぎでいる”
その時、時刻は朝の10時。
その場の環境として子供連れやランナーがチラホラ居る中で犬に振り回されていては…周りから直接苦情を言われる様な事はないかもしれないけど、このママさんの技量・知識はまるで仮免ステッカーの人がポルシェで商店街の中を走行する様子と同じです。
自分以外の立ち位置を鑑みた上で良識的な判断(時間帯や場所を選ぶ)さえも出来ないのは、知らな過ぎなので仕方ないんですけどね
見かねたので、私はこの犬のハンドリングをさせて頂いて、犬は見知らぬ男性(私)に対する不信から抵抗したけど、スリップリードを使うと問題なくハンドリング出来ました。(この女性はハーネスと伸縮リード使用)
このワーキングタイプのボーダーコリーについて顕著なのは、根本的に自信がない。
ハーネスと伸縮リードが常で、このタイプの典型…過敏さからくる臆病さがあって、このままでは正しい自信が犬に身に付くはずもありません。
そこでたまたま何度もその子と顔見知りの年配男性が通りかかったのですが、オドオドした仕草が所々出てしまう…十分な社会性がまだないという事です。
何事にも確信が持てない、それに敏感(臆病)、なので挙動不審な反応として所々出てしまいます。
普段の生活において、飼い主が無知なまま、キャプテンシーを欠いたままでいれば、この犬は興奮・好奇心・敏感・不信…こういう混乱した心理パターンの生活がずっと続く。
他のご家族もいる中、この女性ご自身の憧れだけで新たに迎えたのがよりによってワーキングタイプのボーダーコリー…無知の中でアジリティに通ったところで実生活のシーンで何も活かされません。
人間的人柄はとても良い飼い主さんなので私も応援の気持ちが強かったのだけど、ただ…正直ズレがとても大きいのは否めず、実質的にどこまでそれを縮められるか?というのはある。
②:シュナウザーとプードルMIX(オス)と中年女性
犬の年齢を窺ったら11ヶ月齢で、犬との生活は楽しいとおっしゃっていましたが…。
見ていると飼い主女性は常に犬に対して迎合した召使的態度で、まぁよくある典型的なものですね。
ヤフーイメージより
実際はもっとデカイ
試しに私と距離を取りつつ直面してみましたが、まぁ逃げ惑ってしまう…はい、これも非社会的です。
というのは、この犬は冒頭で私達に突進してこようとして、私が手のひらを前に出して制したんです。
だから、犬の意識の中で「この人は(自分の)いつもの調子が通じない」と感じ取ったのかもしれない。
この逃げ癖ですが、これって怖がりだから…というより、普段から頑固に食わず嫌いするのを許され過ぎている、つまりただのワガママというのが実際には多い。
学校に行きたなーい、お風呂に入りたくなーい…みたいな、簡単にNoと言って嫌な事から自ら逃げる事を許されて育った結果ではないだろうか。
シュナウザー(テリア)の持つ性質の頑固さ・頑強さが飼い主のまるで召使いの様な普段の態度によって一層増長させてしまっている様に思えました。
ちなみに…シュナウザーのオスの女性飼い主さんにおいて、犬をかなり高いレベルで掌握できている例を私はこれまで一度も見たことがありません。
だから、体重10㌔近い…小型犬としては大きなサイズで、それでいて飼い主が召使いの態度ミエミエでいるので、いずれ周りを顕著に乱ししまう存在になる懸念が大きい。
頑固という性質は飼い主が扱いを間違え続けちゃうと、こういう極度な回避癖を身に付けてしまう。
極端な回避・拒否ばかりというのは自己防衛というか自己主張の表れであり、非柔順な心理です。
犬を扱う中で無知なこの中年女性は、現状を知った上で改善・修正したいというトコロにまだ意識が至れないように映ったし、思い返すと初対面で踏み込み過ぎてしまったけど、何事にも気づきにはその人の中で適したタイミングがあるので、先々に活きてくれる事を祈るばかりです。
③若い洋犬の交雑種(保護犬オス)と中年ご夫婦
結論から、上記①・②よりこの交雑の子は対人における社会性は遥かにありました。
良い預かり家庭に保護されてリトレーニングを受けたのかもしれませんが、犬は出自より経験というのを証明する様な良い例でしたし、ご夫婦も犬に対しての意識が高く、お話していて気持ち良かった
①・②の例の様に飼い主さんが自身の位置に対して無知過ぎると、必然的にその犬も気持ちの良いエネルギーを発していない度合いも大きいので、私の気持ちの内容にも大きな差になります。
ズレが小さいとやっぱり心理的消耗が少ないので楽です
まだ犬を家に迎えて1週間というタイミングで日も浅いから致し方ないのですが、所々無意識の内に甘やかしてしまって、イニシアティブを犬に握らせてしまっている部分がありました。
細かい話だから割愛しますが、どうしても主観では愛犬に対してそれが”甘やかし”なのか?”相手をする”なのか?その区分けが曖昧になりがちで、家族間での競争意識(嫉妬)なんかもあったり
それをハッキリ意図して切り替える事が出来れば、犬もそれをキチンと待てるようになり、傍から見ても素敵な様子になります。
窺うと意外と近所に住まわれている様なので、またお会いする事があるかもしれない
ではこのへんで