『玉手箱』第3章 | hanautaののんびりブログ

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音楽.旅行.講演会の記事小説を書いたりしています。
最近は社会問題に取り組んでいます。貧困問題.ヤングケアラー
『玉手箱』『只今執筆中でございます』宜しくお願いします。ジャンル変更しました。

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「明日はどうしても九イ分へ行きたい
んだ」
健之丞は、淑芬にそう話した。

千と千尋の神隠しの舞台となった場所。
しかし淑芬の顔は何故か暗かった。

父との悲しい別れ。
いつも背中にしょっていたウサギの
ぬいぐるみのリュックを買ってもらった
九イ分。

「そんなの関係ないよ。これからは
幸せになるんだよ」

健之丞は淑芬にそう話した。
淑芬は嬉しかった。
心から心配してくれ、励ましてくれる
健之丞を直ぐに好きと感じた。

「アシタハ、シゴトナンデス。
ソノツギハアエマス」

健之丞の台北での宿泊先は松江南京の
オフィス街のホテル

「じゃあ、また会ってもらえる?」

健之丞の脳裏には直ぐに、厳しい
政治家の父の顔が浮かんだ。

それは、出会った瞬間に淑芬を好きに
なったからだ。

淑芬は外国の人
もしお付き合いする事になったら
「いや、そんなの関係ない・・」
そう自分にいい聞かせる健之丞だった。


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別れの日

健之丞は淑芬を空港ロビーで待って
いた。
「キョウハ、オベントウツクッテ
キマシタ」

台北101のスーパーで、仕事終わりに
材料を買い揃え、朝からお弁当作りを
した。

中身はお握り、卵焼き、酢豚、小籠包
キャベツの炒め物など
「ママニテツダッテモラッタ!」

「ありがとう。また会おうね」

最後に健之丞は小さい声で呟いた。

「愛しています」

「謝謝。再見」

台北 桃園空港初東京羽田行き
15:35

「また、来ます」
そう約束して健之丞は台北をあとにした。


2時間30分後
東京羽田空港着
空港ロビーには健之丞の姿

1本の電話が入る。
それは健之丞への初めてのテレビ
出演依頼の電話だった。




〘 初めての携帯小説を大好きな台北を
舞台に書きました。
これから後も、続編があるかも
しれませんが一応ここで閉じます
ここまで読んで頂きありがとう
ございました花束 謝謝 〙