以前、全日空738のノーマル分類という記事を出しました。
あのあとJA51ANがノーマル化して帰ってくるという動きがありましたが、あれはまたクセのある仕上がりになったのでどう分類すべきか迷っています。

その要素の一つであって、また前回大雑把に済ませてしまったこともあって今更ながらVスタのロゴに特化して整理してみようと思います。

あろうことか分類しながら書くという有様なので、分類し切れるかどうか今この段階ではわかりません。

なんか実況みたいなもんですね。
 

一旦こうやって整理をかける場合によく取る手法が「全機調査」です。

その名の通り1機1機を確認していくのですが、手元の写真でやるしかありません。それよりも後にリペってしまった機体はネットでサーチするしかないのですが、こうやって1機ずつ見ていくのが地道な割に早いんですね。
そんなわけで普段はできるだけ真横をきっちり回収するようにしています(フォントになると角度が違うだけで違って見えてしまう)。

 

ではでは早速1機ずつ見ていくとしましょう。

↑JA51AN

前述の通りこの機体はこの前初めてノーマルになったばっかりだからこれを基準に置くのはまずそうなのです。
一旦JA52ANを見てみましょうか。

↑JA52AN(フルリペ前)

↑JA52AN(フルリペ後)

あ、そうそう一旦基準点としてラダーヒンジとピトー管を設定してみます。

個人的には塗装を比較するときは絶対に位置の変わらない装備品を基点に設定するようにしています。
その点真横から比べるのであればWi-FiやWLはシャッターポイントによって若干のずれが発生するので基準に置くには好ましくはないですね(注意書きもアテにできません)。

新たに画像を作るのがめんどくさいので前Twitterにぶん投げたものを再利用します↓


※余談ですがヒンジ基準点に対してロゴの位置は厳密には違うのではないか、と指摘下さった方がいます。若干スルーして同じに括ってしまったのは反省です。それもあって今ロゴ特化の分類を企てたのです。


ともかくラダーヒンジとピトーがそれぞれどこなのか、を解っていただければこの図の役目は十分です。

40機(正確には39か67ANがいないのでね)を一気に傾向は取れないので10機ごとに中間評を挟んでいきます。
 

一旦JA51ANとJA52AN(フルリペ前)を比べてみましょうか。

ラダーヒンジの観点で見ると、51ANの方が下にありますね。
52ANは上の"A"の右足が開く度がずれて見えますが、これはラダーが折れているためなので除外します。
ピトー基点で見ると"A"NAのAの中三角(伝われ)の頂点が51ANの方が近くにあります。
これはトリミングを揃えて観測するとフォントは同じものがややずれて置かれているということがわかりました。
(フォント揃えでアニメーションのように切り替えたとき差異がなく、尾翼揃えで見た時ロゴ全体が下方移動)

このことからJA51ANとJA52AN(フルリペ前)では「同じフォント・位置違い」という関係にあることを突き止めました。
まだどちらが標準に置かれるべきかはわからないので仮にも「フォント1」と名付けてその位置に差異があるという付随情報を頭に置いて先に進むことにしましょう。もしこれ以上ずれが出れば、導入順序に沿って52ANを標準にすべきでしょう。

 

続いてJA53ANを見てみましょう。

 

↑JA53AN
53ANでは新たな特徴が登場します。
まずピトーを基点にすると"A"の左足の「ド真ん中」にピトーがあります。
それでいてラダーヒンジは相変わらず"A"の横棒のど真ん中をぶち抜いている...うむ、カオスになってきましたがこれもアニメーション式に検証するとフォントは縮小タイプであることがわかりました。
全体の横の比率だけ少し縮めたのです。ちなみに3文字目の"A"の右足左角がラダーヒンジに僅かにかかっているのも、縮小が行われていなければ実現できないことです。
よってJA53ANには縮小タイプのロゴが使われていると判ずることができます。縮小となると位置の相対基準がなくなるためここは同じ縮小組の中で比較を取るしかないですね。

さてこちらもすでに頭の容量が追いつかなくなったのでここで表にしてみましょう。縮小型は分類上「2」にしました。

続けてJA54ANも見てしまいましょう。

↑JA54AN

位置や大まかなフォントはJA53ANと違いはありませんでした。

ただし"N"の右の三角の切れ込みが僅かに深く、これはJA53ANと同類・同位置、その派生品として分類することにしました。

↑JA55AN
こちらもJA53ANと同じでしたが、切れ込みなどはほぼJA53ANに限りなく近く誤差と言えるものでした。

↑JA56AN
こちらはヒンジは大きく変わらないもののピトー基点での位置から見て1型に近い印象を受けます。

比べてみると52ANよりも51ANの方が近い印象です。

時期にかなりずれがあるので数cmのズレのほか頂点のカーブが角ばっているなどの差異は僅かにあります。


↑JA57AN
この機体はロゴ自体はJA56ANなどと同じ1型で、ただし位置が数cm下にあります(ヒンジ右端に僅かにかかっていて、かつピトー管に対しても同じ程度にズレている)

↑JA58AN
JA57ANと限りなく同じ。やっと完全一致型が出ました。

↑JA59AN
JA56ANと限りなく近いのですが、若干(本当にごく僅か)傾きに角度がついています。

↑JA60AN
フルリペでJA52ANと同じピトーが"A"の左足に収まるようになりました。

しかしまたアニメーション検証してみると、どうも少しボールドが入っているみたいです。
またそれによって僅かにサイズが変わっており、N起点で左右の少し延びています。
これはタイプ2に分類しておくべきでしょう。
ここで10機の検証が済んだのでまた表に整理します。

 

<中間評1>

最初の10機ではちょうど半々に分けることができました。

JA56ANがJA52AN(フルリペ前)に対して僅かに下方にあり、JA57AN/JA58ANがJA56ANに対して下方にあるということはJA52ANとJA57AN,58ANではそこそこ大きな差異が出そうです。実際にアニメーション比較をかけてみると大きめに動いているのがわかったので、ここは途中で狂うことなく分類できたと言えそうです。

 

さてここからは第一次・第二次フルリペ混在の9機(※JA67ANを除外)を検証します。

↑JA61AN

JA57ANよりも若干上な印象を受けますね。ということはJA56ANに近いということになるので今度は56ANと比較しましょう。

おおこれは完全一致ではないでしょうか。アニメーション比較にかけてもゼロと言っていいほどの誤差のなさ。ということは1型でフルリペ前のJA52ANに対して僅かに下方のデザイン、と分けられそうです。
このままJA62ANを見てしまいます。

ただこの機体は若干斜めから撮ってしまっているため誤差程度の差異があったとしてそのまま受け取るわけにはいきません。

↑JA62AN
これもJA61ANと差異なし(=JA56ANに同じ)と判定して良さそうです。
ここからJA64ANまでは第一次フルリペ組なので同じデザインなのが期待できます。

↑JA63AN

すいません、前言は全て撤回します。ロゴサイズは同じながら少し角度がついています。
アニメーションをかけるとVスタリーディングエッジに対してそもそもトリトンブルーに角度がついていました。

それに合わせてカッティングシートを貼るとそりゃズレるよな、と。
ロゴの傾きはトリトンブルーの傾きに依るのかもしれません。

↑JA64AN

こちらはJA64ANと一致しました。

↑JA65AN

翻ってこちらはJA61ANに99%同じでした。ごく僅かに前下方に移動が見て取れますが誤差としてパターンにするのはやめておきます。

↑JA66AN

JA65ANとほぼ同じ(ピトーに対する位置違いの疑いがありましたがピトーの見え方の問題ですね)で、AN"A"の傾きが1文字だけ僅かに傾いていますが、これも誤差として処理します。

↑JA68AN

ここでまた2型に戻りました。フルリペ前後でも僅かに太さが異なるのみです。

位置的には55ANと比較してみると一致しました。

↑JA69AN

この機体はまだフルリペしてから原田で撮れていないので一旦フルリペ前で分類します。

うーん実に難しい球が来ました。AN"A"の右足が少し傾きがキツいせいで全体的にやや引き上げ気味の位置。
位置を変えたわけでもないのですが位置が変わっていて、かつフォントもその1文字しか変わっていません。

うわーどう分類しようかなこれ。迷った末、2型のエラー品として一旦処理することに。おそらくこれから変わる可能性もありますね。

↑JA70AN
JA68ANと寸分違わぬと評していいレベルです。傾き度合いでも見ても、僅かな差ながらJA68ANに似ています。似ていますというか、70ANは第2次フルリペ適用機なのでこちらが本来は先なんですけどね。68の方がそれに倣ったと思えば両者の一致は全く不思議ではありません。

↑JA71AN

こちらも70ANと同じ第二次フルリペのため相違ありません。一番すぐチェックが済みました。

↑JA72AN

こちらも70/71AN同様。アクセスパネルのステンシルが消えている(?)のですがこちらは画質の問題かもしれないので後で見ておきます。

↑JA73AN

こちらは第三次フルリペなので68ANと同じ、すなわち70~72ANとほぼ同じです(若干"A"NAの左足の広がりが大きいのですがちょっと目を瞑ります)。

↑JA74AN

これも同様です。すごいですねここへ来て皆揃い始めました(疲れて見えてないだけか?)

↑JA75AN

これも同様です。今のところ68ANから7機連続同じと呼んでいいデザインに収束してきています。

↑JA76AN

これも同様と分類していいと思います。数cmだけ前方へ出ていますが、フォントには変わりありません。

↑JA77AN

JA76ANと全く同じです。びっくり。寸分違わぬとはまさにこのことなんですね。

↑JA78AN

この辺は本当に見事に揃っていてコメントが1行ずつくらいしか書けません。もちろんこの機体も同じです。

↑JA79AN

こちらは若干縦比率が縮小されたような気がしますが、完全な真横カットではないので再検証が必要かもしれません。

↑JA80AN

こちらも第二次フルリペにつき差は見られません。

 

<中間評2>

こんなにも淡々と進むとは思っても見ませんでしたが、ほとんどが2型で、しかも誤差のほぼない素晴らしい仕上がり方に収まっています。

 

あと10機になりました。もう目が死にそうですが、なんとか検証し切ってやろうと思います。

↑JA81AN

JA80ANに対してごく僅かに"A"NAが太くなっていますが、この程度だと画質問題もあるので今回はカウントしません。


↑JA82AN

JA81ANに対しては若干上方に引き上げられ、ヒンジ右端にロゴがかからなくなりました。今までは若干の移動があってもヒンジに触れてはいたのですが僅かながらでも離れたのはこの機体が初だと思います。

この機はごく僅かながら"A"N"A"が横に広がり気味です。厳密にいうと左足が少し延びていて、その関係で少しAの横線と左足に隙間ができています(アニメーション比較してわかるくらい)

ただ誤差にしてはちょっと大きめな気がするのでここは備考欄に収めておきます。

↑JA83AN

粗い画質の写真しかなかったのですが、JA81ANと同じ位置に帰ってきました。

またAのフォントは元に戻りました。

↑JA84AN

JA83ANと同じようになっています。

↑JA85AN

えーとすごくロゴが前よりに移動した気がしますが..

ロゴの位置を合わせてみた時に機体が綺麗に動いたのでロゴ全体が前に移動しているとみて良さそうです。

こちらはまた"A"の左足が少し延びていて、その関係で少しAの横線と左足に隙間ができています。

なんだかAの横棒が少し太くなります。

↑JA86AN

トリトンブルー自体が少し角度が緩くついたため、それに合わせロゴも若干傾きを緩めています。

フォントそのものは変化がありませんね。

 

さてもう目も脳も限界を迎えつつやっていますが、一旦自社導入機に関しては検証が完了したのであとはリース組です。

↑JA87AN

JA86ANと同じでした。

↑JA88AN

ピトーが反射に溺れてしまったので若干判定が甘くなりますが、他の動体や窓と整合をとった上でアニメーション比較にかけると若干JA87ANに対してロゴの傾きが緩くなっています。またAN"A"のまた横棒と左足に隙間ができています。

↑JA89AN

これはJA87ANが近いと思います。きっちり真横でない上に画質も悪く(どうやら5年以上真横を再履修する機会に恵まれていない)と思う、としか言えないので仮判定です。

↑JA90AN

JA87ANと同じフォントをきつく傾けたものです。もう脳が死にかけていて何が何だかわかりませんが、おそらくトリトンの傾きに若干の差異があるんだと思います(カドも丸みが違いますしね両者で)。

 

さてようやく全機の調査が完了しました。休憩を挟んだとはいえすっかり日が暮れてしまい脳の回転はE-767のロトドームくらい鈍くなっています。もう〆は何を書いたらいいのやらわかりません、とりあえずリース機はしっかり綺麗なカットを集める必要がありますね...

あ、まとめないといけませんやん忘れてました。まず最後の10機の傾向を見てみましょう。

まずは全機が2型でした。その上でいくつか傾きやフォントの一部に差異が出ている状況です。

 

 

全体を眺めてみると、

JA61AN~JA66ANがJA52ANに対して僅かに位置が下方修正されていますが、この高さはじゃあ逆にJA52ANしかいないことになるので逆にJA52ANを特記にします。

 

最終的にはこうなりました。

 

ここに時間軸を投入すると面白くなりますね。JA68ANからずっと2型ロゴかと思えばフルリペで1型に戻ったりしてますもんね。

今回は時間の概念を引っこ抜いたのですが、これを入れるとまたややこしくなるのでそれはまた予測か分類の方に加筆するとします。

とりあえず写真フォルダは738の尾翼で埋め尽くされ大変な有様です。

またスクショを撮ってなんだかんだと処理しまくったためにパソコンも若干熱くなってきています。

どうせいつかはやらなければならなかった分類なのでこの機会にできてよかったです。
きっとこれから何度か再考してやっぱこの分類じゃまずいかなーとなるかもしれないので、それは随時修正しようと思います。

 

<余談>

そして分類しながら思ったのですが、トリトンブルーのトップカーブも丸い機体と角張り気味の機体がいますね。気にはなるものの、ちょっと今回は本当に目が終わっているので(若干体調悪いレベル)、また今度にします。