1971年の初飛行から54年、ついにC-1が退役を迎えるとのことで少し遠方まで出掛けてきました。

色々とC-1を目で見る機会はあったもののカメラを持つ頃には疎遠になってしまい直前になってバタバタ見に行くことになったわけです。

そろそろ見ないとやばいなと言うのは6,7年くらい前からあったのですがその頃には毎年の入間航空祭と予定が連続で重なり2024年1月開催予定の入間航空祭は予定を調整したあたりで中止になってしまいました。

仕方がないので平日に時間を作るのと、その他のタイミングを狙って見に行くことにしたのです。

 

まず第一歩は美保基地航空祭、スカイマークで一路米子へ。この年は筆者の悪天候運が作動し飛行展示は海保とブルーの天候調査をのぞいてオールキャンセル。


C-1 68-1014

確か定期便が降りてきたのがこの日唯一動いていたC-1でした。ただこの頃は本格的用廃が始まって数年のタイミングでそこまで熱心には集めていなかったみたいです。防府の学生ファンシードリル隊はYS-11P(52-1152)が送っていったと思います。


C-1 68-1016
隅っこに写り込んでいたC-1。展示されていたかあんまり覚えていませんがこの時点で用廃になっていました。
映り込みを拡大しているので画質はアレですがでかい機番のおかげで判読できます。

 

そこから2年空けて2016年岐阜基地航空祭。ファントムとC-1FTBは死ぬまでに一回見ておきたいと思って参戦。

C-1FTB 28-1001

大編隊の前後に高機動飛行を披露しました。この頃使っていたコンデジは光学200mmが限界だったのでだいぶ無理はありますがそれでも見れたのは大きかったですね。

 

そこから入間に行く機会を探りますがなかなか予定が合いません。そもそも平日に遠征が難しい身であれば当たり前といえば当たり前ですが、にしても歯がゆい時期が続きました。

 

待つこと8年め、東京に出かける用事があったのでついでになんとなく入間のHPを覗いたらばたまたまC-1のナイトが2機も設定されているではありませんか。

8年の間に用廃が進んだC-1はこのとき入間にはEC-1を含めた3機しか残っていませんでした。内訳は#002、#021、#030。002は既にフェニックス化していたのでどのみち当たりを引く算段です。

ただ002はこの時点で1年半以上フライトがありませんでしたがスペマ化したことでもう一度飛ぶのは確定と判断、そうしたら3月の小牧にも来るだろうという推定をたてました。なら002は飛ばなくても小牧で抑えられるのでむしろ030と021で丁度いいという計算です。

リスクは小牧も030が来る、くらいですが直感的にあんまりその線はなさそうです。

 

結局当日は午前中が002が久々にエンジンをかけてハイスピードタキシーまで実施。ここで飛ばなかったのでとりあえず今日はEC-1と030だろうと踏んでとりあえず雛壇へ向かいます。

 

C-1 18-1031 

奥には既に用廃になった031がいました。

C-1 28-1002

その手前には噂のフェニックススペマ。既にカバーが嵌められていたのでこの時点でフライト無しは確定、小牧出撃も同時に確定しました。

U-4 75-3251

どういうわけかU-4は251の遭遇率が高くこれで3回目。252とかは一度も撮れたことがないのに不思議なものです。

 

EC-1 78-1021

ついにやってきましたEC-1。一般公開されないのでランウェイウォークの時しか狙いはなくこちらも参加できないままだったのでほぼ諦めていました。まさか動いているところがみれるとは5年前の自分に言っても信じてもらえないでしょうね。

 

 

続いて030が動き出しました。

C-1 08-1030

雑誌では目にする機会の多かった030、実際に見るのはこれが初めてでした。

この機は3月に浜松までフェリー、そこで用廃になったので最初で最後の撮影機会でした。

 

C-2 18-1215

030に続いてやってきたのはC-2 215号機。この時期にちょうど18号機が初飛行していますがそれこそ馴染みのない機種なので集めるのには時間がかかりそうです。

 

U-125 39-3042

順番は前後するもののFCの125も転がってきました。航空祭にはU-680が出向く場合も多くこの隊の125は実に17年ぶりの遭遇、撮影は初めてでした。

回転式のアンコリがいい味を出しています。

 

U-680A 32-3031

徳島で見たのは2号機でしたが今回は1号機が飛んだのでレジ被りを回避。もう1機いるはずですがこの日は姿が見えませんでした。

 

 

帰投予定時刻は日没後で撮れないのでここで撤収、短時間ながらEC-1と030号機が撮れたのが収穫の入間遠征でした。

 

翌月、002が各基地を巡業しているのを確認。YSやLR-1の時にもあったので小牧基地祭の参加は確定と踏んで参戦することにしました。

 

C-1 28-1002

珍しく読みが当たって間近に見ることができました。長らくADTWに在籍していたのでFHが余っていたのだと思いますが前述の通り1年半分のFCも消費していないので最後まで残ることになりました。

 

C-1FTB 28-1001

FTBもやってきて久々の再会。コーションデータなどを回収することができました。

他にも外来は大変盛り上がったのですがちょっと分量が大きくなりすぎそうなので気になったハークだけ置いておきます。

 

KC-130H 95-1083

この機体だけアンコリがVスタトップに移設してあるのが気になりました。KC-130なので受油機からの視認性向上か?と思いましたが同じKCの080にはなく、しかもKC化される前から移設されていたのでそれは関係なさそうです。

色々漁ると犯人はSATCOMでした。V/UHFとアンコリの間にあるSATCOMは追加装備品で、1号機のみP-3Cと同じモデルを装備していたそうです。
するとアンコリの位置に重なるわけで、それでVスタに移したというわけですね。2号機からは現行の小型モデルになったので移設の必要がなくなり083も更新されたもののアンコリはそのまんまである、というのが理由みたいです。

 

さて、この約1週間後の3/14AMに入間で002が、PMに001が岐阜でラストフライトを終えて長年にわたるC-1の運用は終了しました。

末期のわずかな期間ながら生きているC-1を見れたことはありがたい経験になりました。

今当たり前なやつもいずれこうなりますから、たとえ新型機でも退役直前くらいの気持ちで見にいこうと思えたのでした。