いまや全日空のタグラインとして定着したIOJ。全ての通常塗装機にこのタグラインが記入されているわけですが、(間違っても悪口ではなく)全日空のことだから機体毎に差があるんじゃないか、ということで調べてみました。

 

 

これは同一の機体を時期をずらして撮影したものですが、いわんこっちゃない。

上に比べて下はNの位置が違ってしまっている(直下の窓を基準にしていただきたい)。これはどういうことだろう。

 

※今回の調査ではスタアラの51AN,既に移籍済みの67AN,ロゴ配置が異なる87〜90ANは対象外である。

 

調査1. タグサイズ

 

 

まずはNの位置からパターンを探ってみよう(機番は2023年12月現在)。737に特徴的な非常口から4つ前の1つ窓(今回は右から4枚めの窓)を基準窓とします。

↑1 N窓直上 (52AN〜66AN、70AN〜86AN

↑2 N後方 (68AN、69AN)

 

どうやらIOJタグありでデリバリーされた73AN以降はNが窓直上にあるパターンのようです。それ以前の機体はあとからタグが追加された機体があてはまることがわかりました。ただ、2016年ごろからは順次N直上型に変更されていて、後方型は元々ロゴがなかった機体に全日空が貼り付けたもの(73AN以降は新造の時点でタグが入っていたのでボーイングが書いた)と考えられます。

 

例えば6*ANなど元々「AIR NIPPON」のロゴが入っていた機体については、タグ入り当初はこのロゴを塗りつぶした後が併せて見られますが、のちに機体が綺麗になると同時にタグも修正されています。

 

これらのANA再編のタイミング的に、現存する68,69ANがまだこの旧タグを残しているのは不思議です。

ちなみにJA54ANは特大のタグサイズ(上合成写真参照)でしたが、撮影しないまま(というか存在すら知らないまま)小型化されてしまいました。

 

 

調査2. JA56ANエラー塗装?

 

なおこれを調べている都合で発覚したのがJA56ANのエラー塗装。試験的な塗装だったらほんと全日空さんには申し訳ないのですが、1機だけトリトンブルーの塗り具合が異なっています。

仮に試験的塗装だったとしても、その後の機体には普及していないので本採用には至らなかったということになります。

なおウイングレットは2015年に左側のみ装着されたという経緯があり(同じエラーとはいえど)機体本体のエラーとは時期が違います。

 

というわけでタグ調査とエラー塗装でした。