日本には2大大手エアラインが存在します。

全日空と日航ですね。

そのうち今回は全日空グループを紹介していきます。

 

全日空の正式名称は全日本空輸、ANAという通称のほうが有名かもしれませんね。

ちなみにANAはAllNipponAirwaysの頭文字をとったものですが、海外では「Nippon」が日本のことであるとは伝わりにくいらしいそうで…

 

それでは機材を見ていきましょう。

 

①A380

全3機が導入されたA380。その経緯については様々な説がありますが、公式には「東京-ハワイ線専従機材」として導入したことになっています。計画通り就航以来同路線でのみ運用されていますが、遊覧飛行でこれまで中部・関空・那覇・千歳にも飛来しています。

このうち関空や中部では慣熟訓練も実施していましたが、おそらく成田がダメな時のDVT先として想定されているのかもしれませんね。

 

②777-300ER

747-400の後継機として導入が始まった77Wですが、国際線の需要が一気に低下したことから退役がはじまり、13機までにフリートが縮小されました。ちなみに筆者は全機をフルコンプしたかったのですが、羽田に着いた頃にはすでに13機が離日しており、残念賞が確定しました。

F8C64PY24Y116もしくはF8C68PY24Y112で運用されており、最近の機体はまだ機齢3年程度であることから、777Xの導入後も長く活躍が見込まれます。

 

③777-300

オリジナルの773は5機が在籍しています。

JA752Aが香港経由で厦門に送られてからは動向不明ですが、国内線最大の輸送力を誇る機材だけにすぐには完全退役することはないのではないかと考えています。羽田発着の那覇・千歳を中心に、繁忙期の伊丹=羽田・那覇をはじめ、修学旅行生が乗る便に投入されたり、地方にも時折姿を現します。

 

④777-200ER

12機が導入された777-200ERは、4機が離日しました。残る8機のうちJA715A以降はまだ比較的新しく、キャビンも最新のものに交換されたばかりの機体もあるため、まだ活躍すると思われます。特に最後期の5機についてはまだ機齢10年程度であることと、後継機もないことから少なくとも5年は残るのではないかと推測しています。

 

⑤777-200

1995年の就航からはや27年を迎えた標準型772は、2016年からゆったりと退役が始まりました。初期に国内線で投入された機体に続き就航当初に中距離国際線」で使われたのちD転した機体の退役も始まり、残るは追加導入4機のうちの2機のみとなっています。2022年4月15日より、それまで飛行停止措置が講じられていたPW4000装備の777について運行再開許可が出ました。これを受け777-200ERがまず復帰しましたが標準型-200もJA714Aの復帰が確認されました。
 

 

⑥787-10

当初は773の後継機として国内線に投入予定であった78Xは、急遽国際線機材として使用されることになり成田発着のアジア線に投入されています。

まだ運用機数は2機と、まだ少数派ですがこれから導入される機体がどう運用されるか楽しみです。

 

⑦787-9

国内線仕様機は2014年と2021年にそれぞれ2機が導入され、遊軍的存在として柔軟に運用されています。

エンジンが初期の2機はロールスロイス、後半2機はジェネラルエレクトリックを装備しています。

これから国内線仕様機が増備されるかどうか注目です。

787-9には中距離国際線仕様機が存在し、全機が東京発着路線に集中投入されています。

現在も導入が続いており、全日空国際線の主力機材であるとも言えます。

機内は3クラス246席仕様です。

長距離国際線仕様機は2番目に多い仕様です。文字通り欧米線を中心に就航しており、77Wを置き換えています。

こちらも全便が東京発着です。

コンフィグは中距離仕様機と同じく3クラスですが、YクラスよりもPYの比率が大きめに設定されているのが違いです。

 

⑧787-8

老朽化の進んでいた初期の767-300を置き換えるべく導入された787は、運用開始当初は中距離国際線仕様機が国内線を運行していたのですが、しばらくしてから国内線仕様の787の導入が始まりました。各所に斬新な設計が見られる787ではありますが、一般人からするとその違いはよくわからないので、国内線機材に限らずJA824Aまでは前部胴体に787と書き込んで新型機であることをアピールしました。2017年ごろから順次通常塗装へ塗り替えられ、現在では787ロゴ機は消滅してしまっています。

前述の通り初号機からJA805A,806Aを除くJA808Aまでの787-8は中距離国際線仕様ながらビジネスクレードルをPクラスとして扱うなどして国内線に投入されていました。暫定国内線仕様と呼ばれたこれらの機体は国内線仕様機の充足に伴い順次国際線へ転出し、国際線に専念することになりました。

しかし近年は需要減退に伴い羽田発着路線を中心に国内線にも投入されるようになっています。これらの機体は全日空HPで78Mもしくは78Rと書かれた機体が対象で、東京ベースを除く航空ファンのなかにはこの機体の飛来を待つ人も多いはず。

長距離国際線仕様機はJA805Aの羽田=フランクフルト線への投入を以って運用がはじまり、現在は9機が投入されています。一部の機材はエンジンをTrent1000-Lという最もハイパワーのものを装備しています。これは日本発着の国際線で有数の長距離路線であるメキシコシティ線が高地での運用となることに由来しています。そのほかの機体は欧米路線に投入されています。

 

⑨767-300ER

最盛期には30機を超える767が在籍していましたが、787やA321に置き換えられ、現在の国内線には国際線から転属した9機のみが就航中です。

ここ数年は787の多くが飛べなくなった救済などもあってフル稼働状態でしたが、787が順次復帰したことからスローペースながら再び退役が始まっています。

国内線仕様機の機体は間も無く機齢20年を迎えることから、残り時間は決して長くないと言えます。

毎年4月末に機材計画が出るので何機が削減されるか注目です。

787開発遅延の機材計画への影響を減らすため急遽9機を導入した767-300ERにはデリバリー後ウイングレットが装備され、国際線で運用されています。国内線にはピンチヒッターとして入ることが多くレギュラー機材で投入実績があるのは中部・伊丹=成田線くらいです。

これらの機体はまだ機齢が10年程度で、一部の機体は787初号機より新しいものもあります。ですから国際線で飛び続けるかどうかはさておきまだしばらくはその姿を拝めそうです。

全日空の貨物部門ANA Cargoは、純貨物型と旅客機からの改修機を運用しています。貨物機は機齢が高い機体も多く、最近まで30年選手が飛んでいました。

一時期は関空、佐賀、那覇などで貨物ネットワークを構築していましたが現在は全便が東京発着に集約されています。

 

⑩A321

2008年に一度退役したA321はその8年後に復活を遂げました。最初の4機はceo、それ以降は全てneoです。全機が国内線で運用され、767の後をついでいます。neoでは全席にパーソナルモニターが装備されるなど豪華な仕様になっています。主に羽田発着の地方路線と幹線の補完役をこなしています。

現在は増備が落ち着いていますがこれから再び増強される可能性も十分あります。

 

11. A320

737-700の後継機として2016年より導入が始まったA320neoは、成田、関西、中部発着の中国路線と一部の国内線に投入されています。最近は国際線の運休もあり国内線でも多く見かけましたが、需要が回復すれば国際線に戻る可能性が大いに高いので、撮れるうちに撮っておきたいものです。2008年ごろから全日空ではナローボディ機を737に統一する方針を掲げ従来のA320を退役させていましたが、現在はこの方針は覆されています。

 

12. 737-800

全日空2番目のフリート数を誇る737-800は大阪発着路線を中心に全国に投入されています。最近まで737-500,737-700を運用していましたが、現在両機種は」退役し738への一本化を完了しました。傘下ANA WINGSの乗員が運航することも多く、国内線最長路線である那覇=千歳線もこの機種が担当しています。パーソナルモニターはありませんが天井に収納式のモニターが装備され、偶数便と奇数便で違うプログラムを放映しています。

かつてはモノクラスと2クラスの機材が混在していましたが数年かけて2クラスに統一されました。ただし元モノクラスの機体は座席数が1席違うなど厳密には2つのコンフィグがあります。

 

13 .DHC8-Q400

YS-11の後継機として導入されたDHC8-Q300に続いて導入されたQ400は、胴体の延長やプロペラの六翅化など目にわかる改良が施されています。

低騒音であることから伊丹発着路線に集中投入され、そのほかは千歳発着路線の一部にも投入されています。

伊丹=青森という長距離路線にも投入されるなどなんやかんや全国的に飛び回っています。来年で導入から20年を迎えるQ400。コミューター機にしては長いこと飛んでいますので、そろそろ後継機の選定がはじまるかもしれませんね。

 

 

かなり説明が手短かになってしまいましたが、全日空の機材を見かけたらあれはどの機種かな、などと想像しながら眺めてみてください。