
¥630
Amazon.co.jp
「ねぇ、ねぇ士道くん。お姉さんのどんなところが綺麗?」
ハロウィンが迫る一○月一五日。五河士道は第7の精霊、七罪と遭遇する。
会話を重ね、順調に高感度を上げていた士道だが、とあるきっかけで七罪の態度が豹変し――。
「あんたの人生、おしまいにしてやるんだから……!」
変身能力を持つ七罪が化けた相手を当てる勝負を受けることに。容疑者は十香、折紙、琴里、四糸乃、耶倶矢、夕弦、美九、亜衣、麻衣、美衣、珠恵、殿町の一二人。
『この中に、私がいる。誰が私か、当てられる? 誰も、いなくなる前に』
正体を隠した精霊を見つけ出すため、全員とデートして、デレさせろ!?
―――――――――――――――――――――――――――――――
お姉さん系キャラって、いいな(真顔)
ラノベには妹はたくさん出て来るのに何故姉は出てこないのか。需要結構あると思うんだけど。主に僕とか僕とか。
今回士道の前に姿を現したのは第七の精霊、七罪。識別名は<ウィッチ>。ASTからの攻撃を自身の天使の力で無力化し、七罪は士道を守った。しかし、何故かその後、七罪は「見たわね?」と怒りを露わにし、飛び去ってしまい……?
「八巻の主な出来事は?」と問われたら一文で答えることが出来る。それは「容疑者十二人とデートし、七罪がなりすましている偽物を捜し出す」こと。0時を回るごとに一人、加えて回答を外した場合もペナルティで宣言した人物が消されてしまうという条件のゲーム。全ての人が消える前に七罪を見つけ出すため、士道は奔走する。
七罪の天使、ハニエルは人や物を変化させるという少々特殊な力を持つ。そしてその力は自身に対して使うことも可能。故にこのゲームってわけね。
そして、今回容疑者として選ばれたのは精霊たち6人を初めクラスメイトの亜衣・麻衣・美衣トリオや殿町、タマちゃん先生までと多数に渡る。
七罪が士道に化けて色々としでかしたせいで出だしから気まずい状態となったが、士道は気合を入れて偽物捜しを続けていく。
変化能力とか羨ましい。いや、別にやましいこととかかか考えてないですよ?(汗)
この巻は各キャラクターに活躍の機会を、という思いで書いたそうで。精霊以外の所謂学園サイドのキャラクター達はどうしても影が薄くなりがちだから、こういう試みはいいと思います。デートという形でそれぞれの色、個性を出しつつ本筋にも多少絡むことが出来たっぽいからそれだけで上出来かと。
予想を上回ってくれる辺りはさすが橘先生。いやー、あれは盲点だった。気付く人は中々いないんじゃなかろうか。七罪捜しゲーム、推理からタネ明かしまでしっかり練られていてよかった。
上下巻構成っぽいから次は恒例のデートパートかな。いつもの可愛さに加えてもう一声、何か新しい部分を見せて欲しいところ。
七罪とのゲーム、その裏ではDEMとラタトスクのトップがそれぞれ動きだそうとしていた。エレン・カレン姉妹が相対する位置にいる構図はこの先戦うことを暗示しているのか。ウェストコットに目を付けられている折紙が今後どう関わっていくことになるのか気になる。こちらの動向にも要注目。