
¥630
Amazon.co.jp
そして悪夢は、再び襲い来る――。
葦原第二高校の惨劇から二週間。自責の念とトラウマに苦しむ斗和は、彼を元気づけようとする妹の一花と中学時代からの友人・天音川銀河によって、半ば強引に水族館に行くことになる。そしてアインズヴァッハの門をくぐった殺人鬼が、正体を隠して一花の命を脅かすことに……。果たして誰が殺人鬼なのか!? 人喰いの化け物が徘徊するなか、妹を救うための「鬼ごっこ」が開演する。絶望が絶望を呼び、予想を遙かに超えた展開! この驚愕は肺腑を押し潰す!!
―――――――――――――――――――――――――――――――
葦原第二高校を舞台にした惨劇から二週間。異世界で死んでしまった生徒たちは意識不明となり、未だ目を覚ますことはない。萌由里たちのお見舞いのため病院を訪れた斗和はそこで曽根瓦由貴の幼なじみ、笠根木篤志と再び出くわしてしまう。
自らの言動が他人にとって不愉快に見えることも自覚している。それでも斗和はあの世界での出来事、化け物や異能の力について語ることをやめない。それが斗和にとっての正義でもあるからだ。そんな斗和の死者を冒涜するような発言に、笠根木は怒りを露わにし斗和に掴みかかる。
銀河の水族館へ行こうという誘い。転校先である櫛灘学園が特別に用意した、自営の水族館へのオープン前招待状。
重なる偶然に多少の違和感を感じつつも、他人に心配をかけていた自分の状態を反省し、斗和は気持ちを切り替える為に水族館へと遊びに行くことを決意する。それが仕組まれた罠であると知らずに。運命は残酷。水族館を訪れた斗和に、再びあの惨劇が降りかかる。
今回から水迷宮編がスタート。新たな登場人物や化け物たちが多数登場。今度は化け物が蔓延る水族館を舞台に、生き残りを賭けた戦いが繰り広げられる。
序盤は楽しい日常をわずかでも取り戻せていた感じだったのに……あまりの過酷さに目を背けたくなる。
一花とその友達紺野真湖、何故かついてきた真湖の父親らと共に斗和は水族館へ。入るときに足りないチケット分を分けてくれた大学生グループも一緒に回るような感じで。
館内を周り一通り楽しんだ後、真湖の姿が見当たらないことに気付く一同。言い知れぬ不安感が込み上げる。
そして、突如殺害された真湖の父親が見つかる。そこから世界は別のものへと変化し、絶望の宴が幕を開ける。
次々と姿を現す化け物たちに、客が殺され喰われていく。斗和はいち早くこの世界、状況に適応。自分と一花が生き残る事を最優先に考え、行動に移っていく。
大学生グループの信頼関係は、斗和にある種の安心感と羨望の気持ちを抱かせる。お互いを支え合い、協力して化け物を退けようとする山田や御手洗、青美空たちの姿には、確かな絆を感じる。だけど「この先大体の人は死んじゃうんだろうな……」と考えてしまって何とも言えない虚しさが。
銀河の異能力、それは殺人を何よりも嫌う彼女にとって最も酷なものだった。テュポポに取り込まれて死んだはずが生きていて服が変わっていた、ってなった時点で大方予想は出来ちゃったよね。この運命はあまりにも可哀想すぎる……(涙を拭いながら
化け物という圧倒的な存在のせいで影に隠れ、殺人鬼は意識されない。化け物から逃げることも難しいのだから、そこまで考える余裕が無いのは当然と言えば当然か。
一緒に来ていた皆とはぐれ、一花と共に逃避行に追われる真湖。異能力や化け物、殺人鬼について知っているしこのゲームも初参加ではないらしい。つまりはあちら側、神悠言に関わりのある人間なんだろう。身動きの制限された真湖が最終的にどう動くのかも注目していきたい。
殺人鬼から突然突きつけられたゲーム、鬼ごっこ。殺人鬼よりも早く一花を見つけられなければ、彼女は殺される。しかし、焦りと疲れからか斗和は殺人鬼の策略にはまってしまい……?
化け物が登場してからの緊張感のある展開はさすがの一言。殺人鬼の存在も物語をより面白くしていたように思う。どんだけ頭が回るやつなんだ、と恐怖心すら抱くレベル。
正体が誰かはあえて伏せるけども、シャバを武器なしに殺すなんて信じられん。そんな奴を相手に斗和は戦うことが出来るのだろうか。
計り知れないほどの生命力、とやらは何か重要なファクターな気もしなくもない。取り合えず斗和は死にはしなそうだから、どんな手段で立ち向かうのかを楽しみにしております。マジで続きが早く読みたい。
服が溶けるのってエロいですねしらびさんグッジョブ!