問題児たちが異世界から来るそうですよ? 暴虐の三頭龍
地獄の窯より現れた魔王アジ=ダカーハ。殿下との戦いで瀕死の上、右腕がまったく使えない十六夜は、ノーネームの仲間を逃がすために、魔王と対峙したはずだったが、飛鳥たちの前にもアジ=ダカーハが現れて――!?
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長年の封印より解き放たれ、再び蘇った最悪の魔王アジ=タカーハ。仲間を逃がすためにと十六夜は単身、アジ=タカーハの前に立ち塞がるが、魔王の攻撃で致命的なダメージを負ってしまい……
アジ=タカーハが想像してたのと全然違って違和感。そんな人型なのかよ、みたいな。
多少の劣化はあるとはいえ、神格級の分身体を数百体も生み出すなど、今までの敵といかに段違いの存在であるかがよく分かる。旧世代の魔王とはこれほどまでに強いのか……!(驚愕)
十六夜の決意を知ったアルマテイアはその想いを無駄にしないように、黒ウサギ達を捕まえ避難を試みる。賢いアルマのことだ、彼一人を残していかなければいけないことを当然辛く思っていただろう。その役は誰かが引き受けなければならない、そうしなければ他の皆を生かして逃がすことはとても出来ないのだから。
全てを破壊し尽くす災厄、その行動理由と目的を問いかける十六夜。悪という立場から、己が身を持って(ギフトゲームという形で)正義を証明せんとする、といったところかしら。
住民たちを逃がそうとしていた飛鳥と耀に、アジ=タカーハの分身体が迫る。
飛鳥は土地神の神格を自身の力で引き上げるという新たな芸当を見せた。アルマの指示とはいえ、やはりすごい。飛鳥のギフトは対象次第でその力が大きく変わる。それだけ様々なことが出来るというのは大きな武器だと思う。
顕現させるは鳳凰の力。耀は二体の龍を相手取り、危な気ない戦いを見せる。
十六夜には追いつけず、共に並んで魔王と戦うという夢はついぞ叶わなかった。加えてこの状況で助けにいくことも許されない。悔しさと悲しさと惨めさと……己の至らなさを思い知らされながらも戦おうとする耀は本当に強い。そして何より優しい。
リンに「今こそ彼女は助けを待っている」と唆されたマクスウェルは、ウィラの元へと飛んでいく。マクスウェルはウィラに対し、仲間を助けてやるからこちらに来い、と交換条件を提示され――?
スニーカーに載ってた短編。良かった読んでなくて、と思っちゃったのはここだけの秘密。WEB等の短編ってこうして後々文庫に載ることが多いからあんま読む気がしないんだよな……
「私たちはお互いのことを知らなすぎる」との耀の意見を汲み、お茶会と称して十六夜、飛鳥、耀の三人がそれぞれの居た時代について話し始める。
文字通りリリがきっかけとなり、事件が巻き起こってゆく「リリの大冒険」
黒ウサギのプレゼントを探し暴れ牛に飛ばされ、たまたま迷い込んだ狭間の道。その奥にはなんと店があり、商品を手に入れるためにはギフトゲームに挑まなければいけないらしい。その店にあるブローチがどうしても欲しいリリはノーネームのメンバーに相談を持ちかける。
いちいちリリが突き飛ばされてるのが面白かったです(小並感)
結局は十六夜がいいとこ持っていくんだよなぁ。
半分以上は短編というこの生殺しっぷり。てか状況がむしろ悪化してて続きがさらに気になるんですが!(バンバン 本編がっつりの9巻はよ……!