「ささみさん@がんばらない 3」感想 | self-complacency

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ライトノベルの感想を書いてました。

ささみさん@がんばらない 3 (ガガガ文庫)/小学館
¥600
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部屋に立てこもるささみさんとの面会を賭けた謎のゲーム発動! 好感度を上げ「ささみポイント」を貯めろ!? 過去への旅で癒される母娘の絆、お兄ちゃんの謎と新たなる敵とは? 特別編も収録、一気呵成の第3弾!
『私の部屋に侵入しようとするものに、呪いあれ』
引きこもりから、より攻撃的な「立てこもり」となり、誰であろうと部屋に入れようとしないささみさん。
--たとえ、わたしのことを世界一愛してくれるお兄ちゃんでも、部屋への侵入は許さない。
何がささみさんをそうさせるのか、そして、お兄ちゃん、邪神三姉妹に課せられた「部屋に入るためのゲーム」とは?
相変わらずデタラメ世界で繰り広げられる日常の非日常コメディ第一部。
そして母と娘、そして遠い過去に「約束」をした神様との絆を描く第二部。
さらに特別編と題して邪神たまと”ある女の子”の「ないしょの出来事」が繰り広げられる第三部。
相変わらずのキャッキャ☆ウフフと新たなる展開の予兆で内容超充実の3巻。『私の優しくない先輩』が実写映画化された気鋭の作家・日日日(ほかに『狂乱家族日記』など)と『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』などで注目を集める絵師の左による好評シリーズ、第3弾!
 
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前半・後半の二部構成+特別編。内容はまあ前回からの続き、という感じで。
母との事件をきっかけに塞ぎ込んでしまう鎖々美。そして、「最高神のちから」を使い生み出した結界で、自宅への他者の侵入を拒もうとする。
誰に相談するわけでもなく、一人で悩みを抱えそれに立ち向かおうとする鎖々美の姿は、以前とは違ってどこか心の強さを感じさせる。しかし、それを黙って見過ごすほど邪神三姉妹は大人しくない。つるぎが、かがみが、たまが、そして兄である神臣が。鎖々美の力になりたいと対話を持ちかけるが、鎖々美は拒否の姿勢を崩さない。
服を溶かすミサイルに手こずりつつも、邪神三姉妹は協力して結界の入り口が突破。このままではいけないと思った鎖々美はそこで、つるぎ達にゲームの提案を持ちかける。過去の私を喜ばせて獲得するささみポイント、それが最終的にプラスだったら会ってあげる、と言って――。
 
バグったつるぎの違和感が半端なかったので、早い段階で元に戻ってくれて一安心。
全体的にややこしくて、多分理解しきれてない。てか時間軸が今なんだか過去なんだか分からなくならないこれ……?
ささみさんが、「頑張るのはもうちょっとしてから」「今は誰にも会いたくない」と言った真の理由は……まあ分からないでもないかな。女の子なら尚更気にしそうだし。
呪々が鎖々美に睡眠薬を投入したときに、同時に存在の一部もいれていた、ってことでいいのかな。
つるぎが現世に帰ってきて正常に戻ることが出来た、その辺りがよく分からず…… まあそんな気にしなくてもいいんだろうけど。
 
鎖々美や呪々、つるぎの後悔の念という隙を狙って、歴史改変を目論む悪徳オカルト結社『アラハバキ』の刺客、玉藻前。それを阻止する為に、三人は力を合わせ立ち向かうことを決意する 。
玉藻前の力を利用して過去に遡る。留座を追いかけていた若い頃の姿を見られて恥ずかしがる呪々さん可愛い。
それぞれが己の中にある後悔の念と向き合い、受け入れる。母の重荷を背負わせてしまったという後悔、娘の約束を守ることが出来なかったという後悔。お母さんとささみさんのやり取りは、見ていてすごく暖かい気持ちになりました。親子の愛情あふれる物語、素敵だなぁ。
 
最後、鎖々美に接触してきた江戸川情雨は玉藻前の主人っぽいね。そこら辺の背景とかは後々描かれたりするのかしら?