「問題児たちが異世界から来るそうですよ? 十三番目の太陽を撃て」 感想 | self-complacency

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ライトノベルの感想を書いてました。

問題児たちが異世界から来るそうですよ? 十三番目の太陽を撃て (角川スニーカー文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)
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仲間である元魔王のレティシアが連れ去られ、突如として始まったギフトゲーム。最強種である龍、吸血鬼の古城が空に現れた神話のような光景のなか、勝利条件が提示されない最悪のゲームが始まる――!
 
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すっかりアンダーウッド編これで終わりだと思ってた…(笑) いや、まあほとんど終わったようなものだけども。
 
南の“龍角を持つ鷲獅子”連盟から収穫祭に招かれ、ノーネーム一向はアンダーウッドを訪れていた。収穫祭を目前に控えた彼らと南の住人たちの元へ、突如として巨人族が押し寄せ、襲撃されてしまう。そして伝説の種族である巨龍の出現と共に現れる契約書類。ギフトゲーム名『SUN SYNCHRONOUS ORBIT in VAMPIRE KING』、それはプレイヤー側敗北条件なし、且つ高難易度。レティシアの命までもが懸かったゲームであった。
 
南だけでなく北と東にも魔王が現れた、と知らされた場面では思わず鳥肌が立った。危機的な状況とかすごいワクワクする。
魔王側 VS アンダーウッド側陣営の総力戦。数多くの手に汗握る展開があったので、それらについて触れていこうかな。
今回の注目すべき部分は、問題児三人が別々の場所に分かれながらも、お互いを信じて最後まで諦めずに戦い抜いたところではないでしょうか。燿は上空の城にて、ジャックたちと一緒に子供たちを守りながら頑張っていた。ギフトゲームにおける謎解きも積極的に行ない、ゲームクリアのために奮闘していたと思う。
 
黒ウサギ(途中からフェイス・レスが交代) VS リン
サラ・飛鳥・ペスト&ジン他 VS アウラ・巨人族
十六夜・グリー VS レティシアの影
燿 VS グライア
 
バロールの死眼を発動させる訳にはいかない、故にそれを壊すことの出来る黒ウサギは自由に動けなければいけない。しかしそれを魔王側も許すはずがなく、黒ウサギにリンをぶつけることで足止めを狙う。
黒ウサギの本気の一撃すら通用しないとかリンやべぇ。相当なギフトの持ち主なのは分かったけど、その詳細に関しては明らかにならず。距離を誤認させる的な感じかしら。
グリーと十六夜が命懸けで戦った場面もよかった。レティシアの影は無尽蔵にその力を使用し、攻撃の雨は止まない。だけど早くゲームをクリアしなければアンダーウッドのみんなが危ない。片翼を失いつつもグリーは十六夜を城へと届ける。そして、十六夜は単身、レティシアの影へと突っ込んでいく。本気の十六夜は誰にも止められない、改めてそう感じた。
グライアと燿の戦いは勝ち目のない勝負にも見えたが、“生命の目録”のおかげでどうにか迎え撃つことが出来た感じで。まさか動物たちの力を得るだけでなく、自信が別の生き物へと変幻することすら出来るとはなぁ。燿の力には無限の可能性があるってことか。
 
飛鳥はサラの龍角を譲り受けて巨龍へ立ち向かう、「アンダーウッドを守る」という約束を果たす為に。
燿が足となり巨龍の元へと十六夜を運ぶ。そして、十六夜はみんなの想いを背負った一撃を、巨龍に向けて放つ…!
最後あっさりしてた感はあるけど、みんなが無事でよかった。
 
十六夜の「全て、完膚なきまでに救ってみせる」の台詞、かっこよかったなぁ。どんな困難な状況であっても、十六夜ならば覆すことが出来る。そう思えてしまうからすごいよね、ほんと。色んな意味でめちゃくちゃな奴ではあるけど、主人公としては好感が持てる。どころか僕は大好きと言えるほどに気に入っているという。
 
燿のお父さんに関してや飛鳥のギフトに関する発見など、新たに明らかになった部分も結構あったかな。それにしても、強すぎる……強すぎるぞノーネーム! どこまで彼らが突き進んでいくのか、その行方を最後まで見届けたいと思います。
ペストたん可愛いぺろぺろ。次巻、黒ウサギの水着期待。