被害者参加代理人が被害者Bさんの手紙を代読

そのときのことを毎日一回は思い出します。体に傷が残っているからです。家族の間では話題にすることはありません。私が口に出さないからです。でも、家族に気を使わせていることは雰囲気でわかります。

事件のとき、包丁を見ましたが、そのまま刺されるかもしれないと思いました。はじめて死を意識しました。事件によって、日常生活のすべてが変わってしまいました。私の人生を返して欲しい。

事件後、PTSDと診断されました。これまで心療内科に通うことなんてありませんでした。電車には乗れなくなりました。それまで電車だけで20分で行けた距離を、徒歩とバス4回乗り継いでいます。周囲の見知らぬ人たちに対して強い恐怖を感じてしまっています。

事件後、2ヶ月、仕事を休みました。また、被告人が同じ地域に住んでいたことを知り、怖くて、転居せざるを得なくなりました。

裁判を傍聴しにきたこともあります。被告人を見ると、おとなしそうに見えます。しかし、いつか社会に対して激昂し、復讐していまわないかと思ってしまいます。この先、事件をなかったことにはできません。


被告人・対馬悠介の最後の言葉

Bさんの話を聞き、心の傷が癒えていないのは当然だと感じた。引っ越しまでしたことはきょう初めて聞いた。辛さは文章で伝わってきました。深く受け止めなければならないと思いました。

Aさん、Bさん、Cさん。そして、ご家族。そのほか現場に居合わせた方々。本当に申しわけありませんでした。検察側の主張を聞いて納得しました。私自身、刑務所から出ない方がいいと思っています。みなさん、よろしくお願いします。