大阪の行方不明の女児に関する未成年者誘拐の疑いで逮捕された男の自宅には、別の少女がいた。その少女が行方不明になったときには、男の電話番号が書かれた紙があった。そのため、当時、自宅を捜索していたが、発見できなかった。似たような事件を繰り返していたということか。
女児誘拐、一緒にいた少女は茨城の中学生 6月に不明届
2019年11月24日23時36分
大阪府警に未成年者誘拐の疑いで逮捕された伊藤仁士容疑者(35)宅に大阪の女児と一緒にいたとされる別の少女は茨城県の中学生(15)だったことが分かった。同県警は24日、捜査員が今年7月に栃木県小山市の伊藤容疑者宅を訪ねたが、少女は見つからなかったと明らかにした。少女が当時、家にいたかは不明という。
県警によると、6月に少女の親から行方不明届が出た。少女の部屋に複数の携帯番号が書かれた紙があり、その一つが伊藤容疑者のものだったことから、捜査員4人が7月、伊藤容疑者の立ち会いのもと任意で自宅内を捜索したが、少女は見つからなかったという。少女について尋ねたところ、伊藤容疑者は「知らない。心当たりはない」と答えたとしている。
少女は23日に保護された後、伊藤容疑者の家にいた時は「外部の人に見つからないように外出を控えていた」と話しているが、当時すでに伊藤容疑者と接触していたかや、家の中にいたかどうかは不明だ。
県警は少女が見つからなかったことについて「任意で確認できる範囲を見たが、見つからなかった」「(当時、少女が)いたのか、いなかったのか分からない」と話した。
捜査関係者によると、少女は24日に親と面会。健康状態に問題はないという。
少女の父親は同日夜、県警を通じて「娘が無事に帰ってきて安心しました。今からは家族での時間を大切にしてまいりたいので、今後はそっとしていただけるようお願いいたします」とのコメントを出した。
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報道されているレベルでは、まだ生きづらさの原因はわからない。ただ、その一端がわかる記事もある。父親が幼少期に亡くなている。事実上の母子家庭。その母親は、介護のために別に暮らす。大人しい性格ということなので、自身に生きづらさを感じていたとしても、言葉にできないことがあったのかもしれない。ただ、それゆえに、目立たず、彼の生きづらさにも関心がなかったのではない。
中学では剣道一筋「おとなしい性格」 女児誘拐の容疑者
有料記事
贄川俊、鶴信吾、高木智也 2019年11月24日11時28分
大阪市住吉区の小学6年の女児(12)を誘拐したとして、大阪府警に未成年者誘拐の容疑で23日夜に緊急逮捕された栃木県小山市犬塚1丁目の職業不詳、伊藤仁士容疑者(35)。かつての同級生や知人からは驚きの声があがった。
中学時代の同級生だった女性によると、伊藤容疑者は剣道部に所属。剣道一筋の学校生活を送り、成績も学年の上位だったという。
「おとなしい性格で、周りとトラブルを起こすこともなかった」
女性は中学卒業後は顔を合わせることはなく、今は少し離れた場所に住んでいる。「(今も近所に住む)両親から高校受験に失敗したと聞いた。最近はよく夕方に出かけていくのを見たと聞いている」と話した。
小、中学校時代に剣道を指導した男性(72)はニュースで伊藤容疑者の逮捕を知った。「性格は真面目で堅物。目立たない子だったからほとんど記憶がない」と振り返った。
同級生の母親によると、伊藤容疑者は3人きょうだいで、父親を幼少期に亡くした。「会えば『こんにちは』とあいさつをして、優しい子だった」と話す。最近は自転車で一人で買い物に行く姿を見かけたが、あいさつも交わさなくなったという。(贄川俊、鶴信吾、高木智也)
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