「ドカベン」といえば、私が記憶する限りでは、初めて買った漫画の単行本だったように思います。

 

 当時、テレビアニメになっており、野球アニメとしても人気があった。一回の攻撃が終わるのに、何週間(週一回の放送のため、何回もかかると、何週間もかかることになる)かかっているんだ!と思ったくらいです。

 

 アニメから漫画へ興味が出たのだろうと思いますが、当時の私は1巻から買わずに、書店に売っているものをランダムに買いました。しかし、最初のころは野球漫画ではありません。柔道漫画でした。ドカベンは柔道をやっていたのです。なぜか、野球はしたくないと頑なだったように思います。それが、岩木との出会いによって、徐々に変わっていったように記憶しています。

 

 なぜ野球漫画の1972年「ドカベン」は柔道漫画としてスタートしたのか。「週刊少年チャンピオン」のライバル誌、「週刊少年サンデー」に、同じ作者、水島新司さんが「男どアホウ甲子園」(1970〜75)を発表していました。同じ著者で、同じ野球漫画という状況を避けたかったのではないかと言われています。単行本7巻までは柔道漫画で、その後に野球となっています。私が最初に買ったのが8巻だったのを覚えています。

 

 

 

野球漫画「ドカベン」シリーズ完結へ 46年の歴史に幕

辻健治2018年6月21日00時00分

 

 1972年から週刊少年チャンピオンで連載している野球漫画「ドカベン」シリーズが28日発売号で完結する。発行元の秋田書店が明らかにした。46年の歴史に幕を閉じる。最終回では作者の水島新司さん(79)による特別寄稿が掲載されるという。

 

 「ドカベン」は、明訓高校の捕手で強打者の主人公・山田太郎の愛称。山田とバッテリーを組むエースの里中智、悪球打ちの岩鬼正美、秘打男の殿馬一人ら個性豊かなチームメートとともに、ライバルたちとの熱戦を勝ち抜いていく様子を描いた。76年にはアニメ化された。漫画では「プロ野球編」など続編を経て、現在は水島さんの野球漫画に登場した選手が対決する「ドリームトーナメント編」が32巻まで発刊されている。シリーズ合計で203巻に上る。

 

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 「ドカベン」は高度な配球や一般的には知られていないルールも紹介する本格派野球漫画で、広く人気を集めた。

 

 2012年夏の第94回全国高校野球選手権大会。済々黌(熊本)が鳴門(徳島)との2回戦で、1死一、三塁から三塁走者がライナーでの併殺成立前に本塁を踏み、相手のアピールがないために1点を追加するという珍しい場面があった。済々黌の監督が「ドカベン」を読み、選手に教えていたため生まれたプレーだった。

 

 また、高校野球で神奈川大会の会場となる神奈川県大和市の大和スタジアムは「ドカベンスタジアム」の愛称がついている。明訓高校が同県にある設定だったことから、球場改修時に「高校野球を象徴するものを」と市側が水島氏に打診。快諾を得て、球場入り口に山田太郎と里中智のブロンズ像が建てられた。(辻健治)

https://www.asahi.com/articles/ASL6N3RKZL6NUTIL00Z.html