子どもの自殺を含め、学校で事故や自殺などが起きると、事態の沈静化を測ったり、隠蔽工作が行われることがあります。神戸市で起きたいじめ自殺でも、生徒のからの聞き取りメモの隠蔽が行われたようですが、それが組織的に行なったものとはっきりしてきました。聞き取りメモの破棄で思い出すのは、東日本大震災で多くの子どもたちが亡くなった宮城県石巻市の大川小学校の問題です。このときも聞き取りメモを破棄しています。

 

 聞き取りをする際は、まずはメモを手書きですることがあります。場合によってはパソコンでのメモかもしれません。録音がされる場合もあります。こうした一次資料はその後の作成される報告書の元データとして大きな影響を与えることになります。その元データに基づいて、調査委員らが評価していき、その結果、報告書が作成されます。元データは、誰も評価しないままのものです。それを見る権利は、学校事故・事件・自殺の当事者、家族、遺族たちにあるはずです。

 


神戸・中3自殺 市教委、校長にメモ隠蔽指示「先生、腹くくってください」

 事務処理が煩雑になる-。2016年10月に神戸市垂水区で起きた中学3年の女子生徒=当時(14)=の自殺を巡り、神戸市教育委員会の首席指導主事が当時の校長に、直後の聞き取りメモの存在を隠蔽するよう指示した理由は、遺族にとって「信じられない」ものだった。何度も訂正する機会はありながらうそにうそを重ねた対応に、市教委幹部らは「縦割りなど組織的風土の問題」とうなだれた。

 問題の発端は、17年1月の情報開示請求だった。当時、一貫して遺族対応に当たっていた首席指導主事。市教委によると、メモは重要視していなかったとみられ、遺族に渡された資料に含まれていなかった。

 同2月末、不審に思った遺族が改めて情報提供を求めたが、首席指導主事は当時の校長に「いまさら出すことはできない」などと隠蔽を指示したという。再度の情報開示請求や、第三者委員会の報告書完成が遅れることを恐れたとされ、遺族との関係悪化を心配した校長も同意した。

 同3月に神戸地裁が証拠保全決定を出し、事態はさらに複雑化。提出しなくていいか尋ねた当時の校長に、首席指導主事は「先生、腹くくってください」と隠すよう促したという。さらに、こうしたやり取りについて、上司らに相談や報告をしなかった。

 昨年8月、現校長がメモの存在を市教委に報告した後も、首席指導主事は「メモは存在しないはず」と答えたという。事態を把握した上司らも「内容は第三者委の報告書に反映されている」などと、メモを半年以上放置した。

 遺族は「首席指導主事は遺族の窓口となる立場で、なぜこんな対応をされたのか信じられない」とし、市教委の一連の対応についても「本当に個人の責任なのか」と憤った。

 一方、文部科学省は17年3月、いじめの重大事態の調査に関するガイドラインで、手書きのメモも公文書に該当する場合があるとして、保管を求めている。市教委は今回のメモが公文書に当たるか調べており、長田淳教育長は「(ガイドラインが出る前とはいえ)非常に不適切な取り扱い。コンプライアンス遵守も含め、組織を変えていきたい」とした。(広畑千春)

 

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201806/0011321980.shtml

 

 *主に子どもの自殺、第三者委員会(調査委員会)のことを取材しています。他地域を踏めて、関連する情報提供をしていただければ幸いです。

 

 また、以下のようなアンケートの協力をお願いしています。

 

 #生きづらさ #自殺 #自傷行為 などに関するアンケート

https://docs.google.com/forms/d/1maze9v7JQQjz-cjw-PecmOrE9xR4k8UUEv3ugSaxVKU/edit?usp=drive_web

 

「 #自殺したい 」「 #死にたい 」「 #消えたい 」などとつぶやく理由は?

https://docs.google.com/forms/d/1ltBnFGz12eKlAEZxbj9oRhYGURepw46ocBT4bk-Ao0Y/edit

 

「生きづらさ」に関するアンケート

https://docs.google.com/forms/d/1QFJWFPnr15ze6pOjxO85dsNIjpMCSVrd-IwMjQ1_EqQ/edit