女子中学生の2人が電車に飛び込んで死亡した。報道によると、9日夜7時20分ごろ、東急大井町線の荏原町駅(東京都品川区)で、区内の同じ中学校に通う中学2年生で13歳の女子生徒2人が電車にはねられ死亡した。2人が手をつなぎ、一緒にホームから線路に飛び込む様子を運転士らが目撃したという。

 2人の女子生徒は「人間関係に悩みがある。死にたい」などと書かれた手書きのメモをカバンに残していた。原因について詳しいことはわかっていないが、品川区教委では、これまでいじめやトラブルなどの報告は受けていない。遺書にも「いじめ」に関する内容はなかった。

 この2人の自殺で、Twitterでは、園子温監督の映画「自殺サークル」(2002年)が話題になった。映画の導入では、新宿駅のプラットホームで、おしゃべりをしていた54人の女子高校生たちは手をつないだまま飛び降り、電車にはねられるというシーンがある。

 ただ、子どもが友人らと自殺(心中)をするのはこれまでにも実際に起きている。

 今年2月、大阪府警吹田署は、承諾殺人未遂容疑で、京都府内の高校一年の男子生徒(16)を逮捕した。心中するために同級生の女子高生(16)を殺害しようとした疑い。「殺してほしいとたのまれた。相手を殺して自分も死ぬつもりだった」と供述。男子生徒は首をベルトで絞めて、包丁で切りつけたが、女子生徒は軽傷だった。

 2年前の9月5日夕方、東京・大田区のマンション(9階建て)の敷地内で小学生の女児2人が倒れているのが発見された。2人は区立小学校の6年生で同じクラス。一緒に飛び降りたとみられている。遺書のようなものも見つかってる。友人は報道の取材に対して「2人は中学受験を控え、『勉強が大変で疲れている。よく眠れない』と言っていた」と答えていた。

 1992年12月31日、茨城県水戸市内のマンションの踊り場から5人の女子中学生が飛び降り自殺を図った。このうち3人が死亡。2人が重体。シンナー遊びによって錯乱していたと思われる。

 1982年12月24日夜7時10分ごろ、横浜市磯子区の磯子駅近くのビルから、女子生徒3人が飛び降り自殺した。3人は同じ学校の同学年。このうち2人は同じクラスだった。3人のうち一人が男友だちのことで悩んでおり、交換日記らしいメモも見つかった。両親の離婚話も持ち上がっていたことも悩みの一つだったらしい。

 1977年6月25日夕方、愛知県海部郡甚目寺町の五条川右岸から、近くの中学3年生の女子生徒3人が、手をつなぎながら川へ飛び込んだ。このうち一人は自力で岸に這い上がり、保護された。2人は二日後、水死体で発見された。自殺を図った3人は、放課後、神社で学校の愚痴と友人の悩みを話し合い、「一緒に死のう」と飛び込んだ。助かった一人のカバンの中からは「私の本心をわかってもらおうと思った。今とってもさびしい気持ちです」とのメモがみつかっている。

 こうしたリアルな友人関係での自殺(心中)ばかりではない。 

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