みんなの党の塩村文夏都議へ、女性への人権侵害と取れるヤジが飛んだ問題は、「自分が早く結婚したほうがいい」と言ったことを自民党の鈴木章浩都議=会派は離脱=が名乗り出て、塩村都議へ謝罪した。しかし、いったい何が問題なのか?を把握できないままの謝罪会見だった印象がある。「早く結婚してもらいたいと思った」というが、結婚しているかどうかにかかわらず、妊娠や出産への支援は必要だし、結婚できない人が多い現状の中で何が阻害要員になっているのかを政策的に議論するのが都議会だ。単に、未婚者に配慮してないレベルの問題ではない。

 都議会では、この問題を受けて決議を出すようだ。3つの決議案が出ているようだが、自民、公明、民主、みんな、結い、維新が賛同する再発防止を求めるものが可決される見通し。しかし、いったい誰が発言したのかは曖昧なままとなる。



東京都議会:ヤジ巡る決議案三つ 最終日に幕引き?

毎日新聞 2014年06月25日 00時19分(最終更新 06月25日 01時06分)

 東京都議会でみんなの党会派の塩村文夏議員(35)が女性蔑視のヤジを浴びた問題で、都議会は24日の議会運営委員会で、信頼回復を目指す決議を25日の定例会最終日の本会議で採択することを決めた。決議は全会一致を原則とするが、会派間で内容や表現の調整がつかず、三つの案が提出され、最大会派の自民党など5会派が共同提出する決議案が可決される見通し。「早く結婚した方がいい」というヤジを認めた鈴木章浩議員(51)=都議会自民党を離脱=以外の発言者の特定は求めない内容で、真相解明に至らないまま幕引きを図る。

 可決される見通しの決議案には、▽公明▽民主▽結いと維新▽みんな--の4会派が同調。「女性議員に対し、人権侵害と言われかねない不規則発言が発せられ、都民の信頼を損ねるなど、重大な影響が生じた」と指摘し、「再発防止に努める」としている。

 一方、民主とみんなは共同で「出産に関する不規則発言」をした議員に「潔く名乗り出ることを求める」との決議案も提出するが、否決の見通し。2案を提出するみんなの党会派の両角穣幹事長は、記者団に「明日(25日)総括して話す」と、理由は語らなかった。

 共産は、「自分が産んでから」とのヤジもあったとしてこの発言者と鈴木氏に議員辞職を求める内容で、やはり否決の見通しだ。

 民主、みんなは議会改革を目指すための検討会の設置を求めたが、具体的な議論に至らなかったという。【川口裕之、竹内良和】