防災センター(岩手県釜石市)隣の「鵜住居幼稚園」、園長と園児たちの避難は……=渋井哲也、被災地の「記憶」(第71回)

 東日本大震災から2年11ヶ月目の月命日となった2月11日。私は岩手県釜石市鵜住居の「防災センター」跡を訪れていました。「跡」ということは建物は解体されていて、もうないのです。しかも、この日は大雪だったために、その跡地の上に雪が積もっていました。雪のせいもあり、どこに「防災センター」があったのかは正確にはわかりません。(続き


記録的な大雪の日の被災地、雪の日の墓参り=渋井哲也、被災地の「記憶」(第70回)

 被災地のみならず、2月中旬は記録的な大雪となりました。今回、私は8日に東京を出なければなりませんでした。9日は東京都知事選だったために、期日前投票を済ませていました。8日夜に出発しようと思いましたが、都心の積雪は27センチで、45年ぶりの大雪となりました。那須ICまで一般道で行きました。ようやく高速に乗れたと思ったら、宮城県の白石ICで再び一般道に降ろされました。(続き



津波が白かった-津波被災地で唯一の目撃談=渋井哲也、被災地の「記憶」(第69回)

 東日本大震災でも、よく報道される場所とそうではない場所があります。前者をメジャー被災地と呼ぶかどうかはわかりませんが、後者をマイナー被災地と呼ぶ人がいます。私は被災地すべてを取材しているわけではないですが、取材している範囲で、報道されないと思っている場所は、宮古市の重茂半島です。(続き