池袋のサンシャイン60から高校生が飛び降りたとのニュースがありました。サンシャイン60の屋上は、柵があり、「返し」も付いています。物理的に飛び降りるのは通常は難しいのです。高層ビルの屋上は「それなり」に自殺防止策をしているものです。しかし、今回は、飛び降りができてしまいました。

 このサンシャインの屋上からの自殺は、1998年8月にも、20代の女性が病苦を理由にしたものがありました。このときから屋上の警備は厳しくなったと言われています。今回も、警備員が男子高校生をマークしていましたが、制止できなかったといいます。


サンシャイン60から飛び降り自殺の男性、埼玉の県立高校生と確認
産経新聞 8月25日(土)14時25分配信

東京都豊島区の高層ビル「サンシャイン60」で24日夜、屋上から飛び降りて死亡した男性について、警視庁巣鴨署は25日、埼玉県内に住む県立高校の男子生徒と確認した。同署は、自殺とみて詳しい経緯を調べている。

 同署によると、男子生徒は夏休み中で、午後2時ごろまでクラブ活動に参加した後、帰宅せず、サンシャインを1人で訪れたとみられる。

 男子生徒は飛び降りた際、制服のような白いワイシャツとズボンを着ていた。カバンの中に「残念」などと書かれたメモが見つかったが、いじめが原因とみられるような記載はないという。

 同署の調べに対し、遺族は「何でこうなったのかわからない」と話しているという。学校の関係者は「いじめがあったかどうかは現時点では不明で、確認中」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120825-00000526-san-soci


 ただ、高層の建物からの飛び降りでは、2001年4月26日のニュースで、55階から飛び降りたが、助かったというニュースを思い出します。


<55階から転落>埼玉・川口のエルザタワーで飛び降り、助かる(毎日新聞)

 26日午後0時45分ごろ、埼玉県川口市元郷2の55階建てマンション「エルザタワー55」(164メートル)の最上階から、同市内に住む無職の男性(26)が飛び降りた。男性は2階と3階の間に設置された落下物防止ネット(地上15メートル)の上に落ち、腰の骨を折る重傷を負ったが一命を取り留めた。

 川口署の調べでは、ビルはロの字形で、内側が2階から最上階まで吹き抜けになっているが、男性は最上階のマンション通路から高さ約1・2メートルのコンクリート壁を乗り越えて吹き抜け部分に飛び降りた。ネットは縦横約20メートルの吹き抜けの全面にかかっていた。遺書は見つかっていないが、靴が並べて置かれていたことなどから自殺を図ったとみている。

http://mimizun.com/log/2ch/news/988297094/


 ビルの管理体制の不備があれば、その後は強化されるものです。その意味では、エルザタワーは、「落下物防止ネット」とはいえ、何かが起きる前からの対策がされていたことになります。

 最近は、マンションの外側から入れないように侵入者を防ぐ対策が取られています。一見、見知らぬマンションには入れないようになっています。しかし、オートロックのマンションであっても、侵入する方法がないわけではありません。私が取材していた女子中学生もオートロックのマンションの屋上から飛び降りて亡くなっています。

 ただ、できるだけの自殺防止策はなされるべきでしょう。最近では、JR新小岩駅で自殺が相次ぎ、警備員が配置されています。

 一方、男子高校生は遺書を残していました。日経新聞には、遺書の内容が書かれていました。その内容は「残念」という言葉でした。


サンシャイン60で男子高校生が飛び降り自殺
2012/8/25 11:36

 24日午後7時40分ごろ、東京・池袋の「サンシャイン60」(高さ約240メートル)の屋上の展望台から、男性が高さ約3メートルの柵を乗り越えて飛び降りた。男性は1階エントランスの屋根に落下し、病院に搬送されたが、死亡した。警視庁巣鴨署は所持品などから、男性は高校生と確認。所持品のバッグの中から「残念」などと書かれたメモも見つかった。同署は自殺とみている。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2500U_V20C12A8CC0000/


 2001年5月のニュースで、「野猿」が解散したときに、女子高生2人が飛び降り自殺をしています。この遺書内容は、「撤収」と書かれていたと言われています。「残念」の文字で、この2人の自殺を思い出しました。

■女子高生2人飛び降り死亡 「野猿」解散に悲観の言葉

>15日午前2時半ごろ、東京都港区海岸1-13のマンション前の歩道上に、若い女性2人が倒れているのを飲食店店員が発見、110番した。
>2人は病院へ運ばれたが死亡。警視庁東京水上署の調べで、2人は福岡市の市立高校2年元永あゆみさん(16)と、福岡県篠栗町の県立高校2年七田法子さん(17)と分かった。
>現場には「死ぬ理由もないけど生きている理由もない」「しいて言えば疲れた」などと書かれたメモがあり、同署は飛び降り自殺したとみて調べている。
>学校などの話によると、2人は人気グループ「野猿」の熱烈なファン。七田さんは野猿の解散コンサートを見るため上京。
>七田さんは友達に「野猿が解散するならどうなってもいい。(野猿が)解散するならつまらない」などと話していたという。

 http://mimizun.com/log/2ch/geino/989962998/