ライターである渋井哲也(@shibutetu)、ロブ@大月(@robsan3517)、社会学研究者の戸高七菜(@Nana Todaka)の3人が、自殺・自傷について語り合う講演会です。

 自殺対策基本法が制定されましたが、自殺といえば、「中高年」「男性」の問題というイメージが先行しています。もちろん、数の上では多いのはその階層です。しかし、「若者」や「女性」の自殺問題も深刻です。若者たちの「死亡原因1位」は自殺なのです。また、若者の間で広がっている自傷行為。その背景にあるものは何かを考えることは、この社会そのものを考えることになるのです。若者の自殺や自傷を中心に取材してきた2人と、教育社会学研究者の戸高七菜さんが、それぞれのフィールドで見えたものを語ります。

 講演会後、まれびとハウスのリビングで懇親会を予定しております。
 お気軽にご参加ください。

【場所】
田端にあるシェアハウス「まれびとハウス」(@mare_bito)
JR山手線田端駅から徒歩7分
場所は、まれびとハウスのWEBサイトhttp://www.mare-bito.net/をご参照ください。参加希望された方には追って場所の詳細をご連絡さしあげます。

【定員】
30名

*Twitterをしている人で、参加を表明される場合は→ http://twtvite.com/marebito_hanashiba

【参加費】
社会人 3000円
学生 2000円
高校生以下 1500円
※イベント後の懇親会(食事、お酒付き)参加費を含むお値段です。


【日時】11月20日17時~20時
【場所】まれびと

渋井哲也(しぶい・てつや)
 長野県の地方紙・長野日報社を退社後、フリーに。自殺・自傷関連では、「アノニマス ネットを匿名で漂う人々」(情報センター出版局)、「ネット心中」(NHK出版)、「若者たちはなぜ自殺するのか」(長崎出版)、「明日、自殺しませんか」(幻冬舎)。今回の発表では、「生きづらさ」や「居場所」をテーマに取材してきた私が、そのキーワードに惹き付けられた背景や、生きづらさを抱えた結果、どんな行動化を示しているのかを考えます。11月に「自殺を防ぐためのいくつかの手がかり」(河出書房新社)が発売予定。

ロブ@大月(ろぶ・おおつき)
1999年に、ペンネーム、「ロブ@大月」としてライターデビューし、1年後に処女作『リストカットシンドローム』を上梓。以後、共著を合わせ合計6冊の単行本を出版。自傷、自殺問題に詳しいライターと知られ、また、新聞、雑誌で、ネット自殺、少年、少女事件等の心理分析コメントが掲載されている。リストカットに専門家が注目しなかった10年前からメール自傷をする当事者からの相談を始め、インターネットを駆使した当事者の交流掲示板、オフ会を主催した。そのメール相談は10000通を超える。

戸高七菜(とだか・なな)
 現代の子どもたちが抱えている発達課題の表れのひとつとして、教育社会学の立場から自傷行為の問題に取り組む。2005年から自傷行為経験者へのインタビューを開始。インタビュー調査のデータと、ブログからの引用とを組み合わせて論文を書くという独特の手法で、現代の子ども・若者が抱える困難に迫ろうと模索している。子どもたちが自傷行為を行う背景として、子ども・若者に過剰にコミュにケーション力を要求する社会のあり方や、スクールカーストと呼ばれる仲間集団の形成のされ方にも注目。共著に『現実と向きあう教育学――教師という仕事を考える25章』(大月書店、2010)がある。現在、一橋大学社会学研究科特任講師。今回の発表では、自傷行為の嗜癖性という観点から、自傷行為が、一種の依存症として、不快な気分を解消する目的で行われる場合があることをお話しします。