フードコーディネーターの仕事 -4ページ目

フードコーディネーターの仕事

地域や商品の魅力を引き出す・伝える・広げる

昨日は合羽橋道具街にフライパンと鍋を買いに行ってきました。

そのついでに足をのばして、創業120年を超える蔵前の和菓子屋さん、「榮久堂」へ。
お目当てはこの商品です。


ソフトバター」 120円(税別)

終戦の数年後から販売を始め、もうすぐ70周年を迎える商品だそうです。

作り方もパッケージデザインも発売当時のまま。

裏面の一括表示を見ると、シンプルな材料で出来ています。


小麦粉、砂糖、玉子、バター、チーズ、蜂蜜、
コーンスターチ、香料、膨張剤、乳化剤

化学調味料や保存料などがあふれる今でこそ Simple is Best の思想が大切にされているけど、戦後のモノがない時代を考えると、別の意味が浮かび上がってきますね。


こういうお菓子に使えるような人工甘味料も保存料も、そんなものは無いのじゃ!という。
それどころか、砂糖も卵もバターもチーズも蜂蜜も、高級品だっただろうなぁ。。




ちぎってみると、断面はこんな感じ。(齧った跡じゃないよ!)

気泡が大きめの、ふわふわ、ほろほろの軽い生地に、バタークリーム。


見た目の比率はクリームの量が少なくて生地に負けてしまいそうに思うけれど、チーズの香りと塩気が効いているので、重くならないちょうどいいバランスなんです。

根強い人気のブランド商品なので、当然百貨店からお声がかかることもあったでしょう。でも、この商品、ここでしか購入できないんですよ。

機械での大量生産を考えたこともあったけど、手作りと同じものはできないため、今でもすべて職人さんが材料の量を微調整しながら作っているそうです。


お店を出ようと戸を開けた時、テーブルで話し込んでいた先代のおじいちゃんが、わざわざ立ち上がって何度も「ありがとうございます」とお辞儀してくださいました。

ソフトバター2つしか買ってないのに・・・おはずかしぃっ(><)



この商品の“いいね!”をまとめてみました。

・創業120年の老舗和菓子店のつくる洋菓子という珍しさ

・発売から70年近く続くブランドの安心感


・発売当時から変わらない製法が、現在では強みになっている


・当時のデザインがレトロでいい味を漂わせている


・昔ながらのシンプルさが、今の時代の要請に合っている


・百貨店から声がかかっても売らない、ここにしか無いもの


・直接販売ならではの、作り手の気持ちが伝わってくるコミュニケーションがある



ごちそうさまでした!



榮久堂(和菓子)

東京都台東区蔵前4-37-9
TEL 03-3851-6512
火曜定休

[月~土] 9:00~19:00
[日・祝] 9:00~18:00

          



増田昭子先生の講演があると聞いて、「在来作物を受け継ぐ人々-種子は万人のもの-」というイベントに参加してきました。
増田先生は雑穀・在来作物の民俗学研究の第一人者です。先日、知人の誘いで参加させてもらったBBQで知り合ったのです。


雑穀の研究といっても、栄養学でも農学でもなく、民俗学です。
雑穀と民俗学って、どう関わってくるんだろう?とお思いになる方もいるのでは。。

日本人の主食 = 米!!というイメージが強いけれど、国策で水稲栽培を推し進める以前は、実はアワ、ヒエ、キビ、麦類、その他小豆などの豆類や芋類などが焼畑で栽培されていたそうです。

ということで、雑穀について深く掘り起こしていくと、人々の生活史が見えてくるというわけです。


先生は東京の多摩地域も研究フィールドになさっていました。
そのためか、講演会場は東青梅の、蔵を改装した素敵なダイニング「繭蔵」で催されました。


政策で栽培が推進された米と違って、雑穀というのはあまり研究もされておらず、ほとんど品種改良がされていないそうです。
商品として扱われてこなかったので、少数を除いてほぼ在来種なのだそうです。
その土地に合った種を、地域や家が受け継いでいるんですって。



種子は万人のもの。
種まきをする時は、指三本で「神のため、人のため、鳥のため」と言って蒔く儀式が広く伝わっているそうです。


そう。種子は万人のもの・・・だけど、いつでもどこでも誰でも手に入るわけではない。

そこにしかない、その場に行かなければ手に入れることも食べることもできない、大切なものなんだなあ。

これだけIT化が進んで、どんなに遠い世界でも自宅に居ながらにして垣間見ることができるようになったけれども。
画一化できない、部外者は共有することもできない、たくさんの隠された小さな文化が偏在しているんですね。
先生のお話から、そんなことを感じ取りました。

これは、私がこれから扱おうとしている、「地域活性化」や「地域ブランド化」というテーマにも関わる大切な視点だと思うのです。

タイムリーにすごくいいお話をお伺いできました。


最後に・・・これ欲しいw

雑穀も精白できる精米機!


伊豆河津町の農家カフェ里山で、小豆の種まきをして畑でランチをいただいた話の続きです。

畑近くの桜の木に、白っぽいものがぶらさがっていました。

これ、何だかわかりますか?



モリアオガエルの卵塊です!

このなかに、300~800個の卵が入っているそうです。
孵化したオタマジャクシは雨が降ると卵塊の下の水辺に落下します。

真下にある甕に溜まった水の中で、元気に泳ぐおたまちゃん。



モリアオガエルは都道府県によってはレッドリストの指定を受けていて、ここ静岡県でも準絶滅危惧種とされているようです。
順調に育てば、8月中旬には立派なカエルに成長していることでしょう。

でも、不思議よね。
モリアオガエルって、なんであんなに目立つところに卵を産み付けるんだろう。
孵化しても雨が降らないと、ずっと卵塊の中にいるみたいだし。


炎天下での慣れない農作業でへたばってしまった私を、ご夫妻が案内してくださったのが、こちら。
農園から車ですぐの場所にある、三段滝です。
涼しい風と冷たい水に癒されました♪
まるでソーダ水が湧き出ているような、しゅわしゅわの水が美しい滝壺。

ここでキャニオニングを楽しむ人もいるみたい。
確かに、天然のウォータースライダーだわ。



山肌を細く縫っておりてくる上流も美しい。
マイナスイオン浴、気持ちよかったあ。
近くにはワサビ田もあるようです。


オタマジャクシのように、思わず滝壺に飛び込みたい気持ちだったけど、それはまた準備をしてから楽しみに来ますw
次回はわさびごはんをリクエストしちゃいました!

この日はゆっくりお話する間もなくお暇してしまいましたが、今度は宿泊できるといいなあ。
おみやげにいただいたほかほかの焙烙焼き、新幹線のなかでいただきました。
香ばしくておいしかった~。自家製小麦なんて・・素朴だけど最高の贅沢だね。


長田農園のニンジンジュースも、素晴らしかったです。
ひとくち飲んで、うちの旦那さんと顔を見合わせたまま言葉が出なかった。

海、山、川、田畑。自然に囲まれた河津は、まだまだたくさんの楽しみ方がありそう。
小豆の成長を見守りに、またお邪魔します♪