6月8日の高知新聞、「きょうの言葉」です。
自分の考えや知識をオープンに、率直にみんなが口に出すべきだ
ジョン・ライドン
ライドンは伝説のパンクバンド、「セックス・ピストルズ」のボーカリストとしてデビューしたイギリスのミュージシャン。
きょうの言葉は、2015年の雑誌のインタビューで、「いま世界が必要としていることは何か」と問われた際の答えだ。
続けて彼は言う。
「みんなが問題点を考え、それについて語ることが世の中の問題を解決する糸口になる」
先日、哲学者の國分功一郎の本を読んでいたら、これとよく似た発言に出合った。
國分は高校生から「民主主義がうまくいくためにどうしたらいいか」と質問され、こう答えている。
「とにかく話をしてくださいということです。
このことについて自分はこう思ったと人に言う。
どう思うかと人に尋ねる。
これはおかしいんじゃないかと聞いてみる。
そうやって話すことが何よりも大切です」
社会では「話せば分かる」が常に通用するわけではない。
そもそも公の場で自分なりの考えを口にすることは、それなりのリスクを伴う。
けんかになるかもしれない。
嫌われるかもしれない。
ばかにされるかもしれない。
それでも、勇気を出して自分の意見を述べなければ、現状は変わらない。
絆や相互理解は、語り合うことでしか生まれないのだ。
(矢口 誠)
オープンマインド、いい言葉ですね。