どーも

ハミでやす

 

みなさま

ご機嫌よろしゅう

 

雛の節句だというに

 

雪が舞っているぞな

 

 

ふたたび

 

地面が白く染まる

 

そういえば

 

どうしているだろう

 

あのひと

 

あくまでも白い

 

白くて消え入りそうな

 

カフェ

 

あっしは

 

とりあえず

 

行ってみることにした

 

う~ん  やはり無人か

 

寂寞たる世界、だな

 

☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕

 

扉をあけると

 

店主はあわてて

 

キャップをかぶり

 

マスクをつけた

 

 

「いらっしゃいませ」

 

 

「うぃ~っす」

 

 

あっしは

 

食事を終えていたので

 

コーヒーとチョコミントアイスを頼んだ

 

というか

 

店主

 

モチベーションが途切れているのか

 

メニューにまったく魅力がないのだ

 

 

 

いちごポッキーが添えられている

 

☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕☕

 

読み始めたばかりの

 

ミステリを開く

 

ほどなく

 

あっしは

 

小説の舞台である

 

ノースカロライナの

 

湿地をさまよいはじめる

 

 

ディーリア・オーエンズ著

 

ザリガニの鳴くところ

 

湿地は金を生まない土地だ

 

ゆえに

 

誰からも干渉されない

 

湿地には

 

記録に残らない人々も住みついていた

 

 

やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木やしの木

 

あっしは

 

どっぷり

 

沼地に足をとられていた

 

クローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバー

 

「あの、これ」

 

「あの、よかったらどうぞ」

 

きょうのさんびす        チョコレートケーキ    試作品だとよ

 

 

チョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキチョコカップケーキ

焼き上がったばかりだという

 

ケーキを運んできて

 

蚊の鳴くように

 

つぶやいたのだった

 

「サービスです、どうか味見してください」

 

ありがとよ店主

 

ごちそうさま

 

ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2ブーケ2

 

春の勢いをかりて

 

このカフェが

 

人で溢れますように

 

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