陽炎が揺らめき
通りの向こうが歪んでみえる
アスファルトが溶けるんぢゃないかと
思うほどに気温が上昇している
肌を焼く
この陽射しをずっと待っていた
あっしは
朝8時に
漬けておいた梅を庭先に干した
ひとつぶ味見したら
目が醒めるような酸っぱさ
イケる
夏バテ防止にもうひとつぶ
ギャオ すっぱ
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その後、あっしは
美術館へでかけたのであった
水木しげるの妖怪
百鬼夜行展
を観にいったんである
夏らしい企画展である
子供のころから慣れ親しんだ
妖怪たちが
まさに百鬼夜行
つらつらと
夜の巷を徘徊しているような気がして
嬉しくなった
がしゃどくろ べとべとさん ぬらりひょん
あかなめ 小豆あらい
なんぞが細密な背景に浮かび上がる
なんたって
水木さんの背景は最高だ
なかでも
あっしの推しは
こいつである
川獺(かわうそ)
破れ笠に着流し姿で
人に化けて夜道で人を脅かす
人間から酒を盗もうと企てる
酒好きな妖怪
川獺
じつにふざけた
味のある奴、なんである
じぶんを見るようで
ちょっと照れくさい
妖怪たちの百鬼夜行を
堪能したあと
急にスイッチが入り
パフェが食べたくなった
なぜだろ
梅干し食べ過ぎたのか
カフェに向かい
脇目もふらず
パフェをオーダー
こう暑いと
脳のシナプスが熱によって
変性を極め
ふだん求めないものを
欲してしまうんでやすね






