タイトルからして、いいねえ♪
気張らない、というかさ。逆にどんな内容なのか気になりません?
渋川清彦さんが弟役
光石研さんが兄役
大崎章監督、脚本は『百円の恋』の足立紳さんというだけに
観る前からニヤニヤしちゃいました。。。
そして全編モノクロってところがまたステキ☆
この2ショットは個人的にテンションが上がります。
ストーリー
妻子と別居中のうだつの上がらない映画監督タカシ(渋川清彦)は、ガンで入院中の兄マサル(光石研)の看病を理由に実家に戻っていた。彼の仕事は神社への お参りと、兄のために夕飯の支度をすること。タカシは売れないシナリオライターで、地元の仲間藤村(岡田浩暉)とつるんでいたが、ある日、涼子(河井青 葉)という女性を紹介され……。
〈シネマトゥディより〉
まずね。一言目に言いたいのはね。
タカシ、しっかりしなさい(笑)
これねー
ユルめでグッダグダとも言える独特の
時間の流れに
光石さん演じる兄マサルと渋川さん演じる弟タカシの
とっても自然且つ
絶妙なテンポで交わされる会話が乗っかり
しかもね。
兄弟の会話の他に
岡田浩暉さん演じる藤村とタカシの会話がとんでもなく
良質な笑いを誘ってくれます 思い出し笑いが止まらんwww
常盤貴子ちゃんの事を好きな劇団仲間役(どんだけ大昔や!)のイメージで
止まっていたもので(岡田さんごめんね)
久しぶりに観た彼の演技、結構、いやかなり好きかもしれない
程よくニマニマさせられつつ、タカシがなんとか次の映画を撮る事が出来るのか
気をもみつつ。
もうひとつ、キーになっていたのは
渡辺真起子さん演じる別居中の妻とタカシのやりとりです。
これがまぁー タカシに対して妻の吐く言葉が
刺さるんですよねえ。。。
あらし、ただ傍観してるだけのはずなのに
言われまくって黙って聞いているタカシの心境を思うと
自分が言われているような気分になってきて、痛いのなんのって!
離婚一歩手前の夫婦の会話ってね
愛は何処へ?みたいな冷え切った言葉の羅列になりがちでしょ?
渡辺さんの演じた奥さんは夫タカシに
的を得た冷静で客観視な意見をぶつけているけれども
「夫婦としてはダメだったけれど、友人として応援しているからね」と
言っている事からも
タカシのダメな所もひっくるめて
いとおしいなー。って気持ちが、最後まで垣間見えた。
だからかなー。
登場人物も少なければ
シーンも 群馬の商店街と 神社と 焼きまんじゅう屋と 喫茶店くらい・・・
大きな展開も 事件も何もないんだけども
そこには、確かに、あったかい心があった。
自分に足りない所に目を向けて
自分を変えたいってもがき
それでも 人は 簡単には変われないものだから・・・
変われずにいるうちに
腐りそうになる事だってあるよね。
確かに、おまえはダメな奴だよなー。
よーく、知ってるさ。
でもな、腐っては、ダメだよ。
君には、僕がいるよ。
ひとりぼっちじゃないよ。
小さな希望を感じさせてくれる存在が
誰にでも存在するんだよ、必ずな(^-^)
なーんて。
じわじわと、しみじみと、沁みる良作でしたよ(^-^)
監督のセンスがいんでしょねえ
そういえば、劇中に流れる『たまたんのうた』だったかな?!
群馬県玉村町で活動されていらっしゃる
ウクレレユニットりすさんの挿入歌も、個人的に壺でした
美しい町ですね、玉村町☆
それにしても、
渋川さんの魅力が溢れる作品でしたね~!!!
そして
ここのところドップリと悪役が続いている光石さんが
今作では 至って普通のあんちゃん役を好演されていて
なんだか それもほっこりしたな
『ヒミズ』(2012)とか『共喰い』(2013)とか、ドラマならTBS『Nのために』(2014)とか
もう、悪い父親の極み!みたいなイメージが強烈で
この映画を観る前に
『恋人たち』(2015)を観たんですが
こちらの感想は後程纏めようかな~ こちらも良かった
振り幅の広い演技でいつも魅了してくれる光石さん
今後もきっと、映画にドラマに引っ張りだこなんでしょうねえ♪
渋川さんには、この勢いで
主演作品がジャンジャン増えると嬉しいなあ
予告編どうぞ~
argopicture様よりお借りしました。