新入社員研修の一部を任され、この2週間、業務の合間を縫って座学やらスタディなどの指導をしています。

私が担当したパートは提案書や報告書の基本骨格となるストーリー作りの研修。例年はとくに指導時間を割くことのなくOJTだけで学ばせるものですが、今年は私自身思うところがあり、自らテキストを作り、レクチャーし、課題を提示して実践させることにしました。研修の建て付けだけは外部講師を招いたセミナーに負けない内容です。
当然ですが、こうした建て付けの研修は、それなりに準備を要します。チームを組んで先輩や後輩たちに作業を振ってはいますが、負担は小さくありません。

しかし、やってみて良かったと感じています。
ます、自分たちの培ったノウハウを棚卸しし、整理・体系化するまたとない機会になりました。上手くいった提案や報告に共通するものは何か? 良い提案、良い報告とは何か? どうすれば良い提案、報告になるのか?
無意識でやっていたことを意識化しようとするとき、核となる本質が見えてくるように思います。
昨日までの無意識が今日意識化することで、明日の無意識はもっとレベルが高くなる。そんな手応えです。

発見が多かったのはテキスト作りの段階以上に、スタディのアドバイスや総括の時です。
あれって実は、どういうアドバイス、どういう総括をすべきかというお題に対し、我々自身がスタディをしているのと同じですね。
先輩や後輩たちのコメントに「なるほど、その視点があったか」「今の議論をそこまで構造化できるのか」など、驚く場面がありました。

特に、今まで業務では接点の無かった10年目のある先輩の総括コメントにはたびたび唸らせられました。
私の業務や方法論では、ああいう能力は付かないな、と脱帽・・・というか白旗。もちろん役割分担ではあるのですが、大概のことは「一応分担はしたけどどっちでも出来たろうな」と感じてきたので、今日の「これは俺には出来ないぞ」という実感は、天狗の鼻をへし折ってくれました。

これも勉強ですね。

新入社員より自分が勉強させてもらった新人研修。業務プラスアルファの楽しい二週間でしたが、いよいよ明日が最終日です。