最近、YouTubeに極真空手黄金時代・80年代の試合動画が、たくさんアップされていますね。
競技の技術は日進月歩とはいえ、当時は競技空手としてのフルコンタクト空手が一定の完成を見た時期です。当時の名選手の動きは、今見ても得るものがあります。

今日見ていたのは、名選手中の名選手 増田章VS八巻建弐の戦いです。
両者はともに全日本チャンピオンになった選手。さらに、100人組手を完遂し、世界大会でも増田章は準優勝(第5回)、八巻建弐は優勝(第6回)と、並外れた戦績を残しています。
そんな二人が、直接対決したこともあったんですね。

http://jp.youtube.com/watch?v=Eu0xFJbE2Aw
増田章の奥足ロー0

この試合、増田章の奥足へのローキックが面白いように決まります。
全盛期がややずれる二人。この時点では、増田章の方がスタイルが完成されていたんですね。

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増田章の奥足ロー1
仕掛けは八巻(左)の内股蹴り。
増田(右)は前足を上げてカット。

増田章の奥足ロー2
増田(右)、上げた前足を下ろして、

増田章の奥足ロー3
右手逆突き。
八巻(左)は、右ローキックを警戒して、
内股蹴りの蹴り足を素早く上げて、スネ受けの体勢に。

増田章の奥足ロー5
しかし、増田(右)は、右ローキックを蹴らず、
右足を前に踏み出し、

増田章の奥足ロー6
全体重が乗っている八巻の奥足に、
左足でローキック!

増田章の奥足ロー7
八巻(左)、素早く反応し、奥足でスネ受けを試みるも、

増田章の奥足ロー8
インパクトを殺せず、ダメージを受けて体勢を崩す。


右ローキックを警戒させ、相手が前足でスネ受けしたところで、左斜め前にステップして奥足へのローキック。
奥足ローの教科書どおりの蹴り方ですが、増田章は一発一発がパワフルなので、見ていて圧巻ですね。
一方、八巻もこの試合は負けてしまうのですが、重量級の選手とは思えない素早い反応を示していて、流石です。内股蹴り(前足)→スネ受け(前足)、そしてスネ受け(前足)→スネ受け(奥足)の切り換えが速いですね。

それにしてもこの時の増田章は鬼神のような強さですね・・・。

稽古へのモチベーションが高まる素晴らしい動画でした。