視覚に頼りすぎるのもいかんのだなぁ。
そんなことを思った今日の空手稽古でした。

いつもは稽古していたのは鏡張りの部屋だったのですが、スタジオの改修工事の関係で、今日は鏡の少ない部屋。鏡で自分のフォームをチェックできない環境での稽古となりました。

いやはや反省。
鏡が無いと自然体の空突き・空蹴りをが途端に不安になってしまいました。
この拳はちゃんと相手の水月の位置に向かっているのか?
今の上段回し蹴りはきちんと相手の正中線を越えていたのか?
脇が空いていなかったか?

そんな基本的なことが不安になるのです。視覚に頼りすぎて、身体感覚を育てていなかった。鏡張りの稽古場は便利ですが、鏡に頼りすぎるとこういう落とし穴もあるんですね。

メゲテも仕方ないので、身体内部の感覚に耳を澄ます心持ちに切り換えて稽古続行。
するとある気づきが。

今までは鏡に写った自分の姿を見て出来るつもりになっていたつもりのある技が、どうも先生のとは違っているようだと分かってきました。少なくとも、動きながら先生が感じているであろう感覚と自分の感覚が違っている。何かといえば、前回から話題にしていた左右の突きの連打です。
肩から肘への力の伝達はできているものの、どうもタイムラグが生まれている。以前から感じていたラグですが、今日は強く感じました。原因はなんだろうと打ち方を少しずつ変えてみると、ポイントは肘の位置だった模様。体幹から肘が若干離れ気味だったんですね。だから腰→肩の回転から肘の連動に遅れが出ていた、と。

そこで心持ち肘を体幹に近づけて突きを出すと、このタイムラグが消えました。しかもインパクトの瞬間、いままでは投げた鉄球を当てている感じ(これはこれで好きな感覚ですが・・・)だったのが、棒で突いた感じに変わりました。

これはいい。
突きがコンパクトに、且めり込む感じになりそうです。
でも要するに、脇の締めが足りなかった、ということ。恥ずかしながら基本中の基本ですね(笑)。でも不思議なものです。鏡を見て突いていた時はどうして気付かなかったのか。

視覚だけに頼っているとかえって見えなくなるものがあるのかもしれませんね。