算出の前提条件が忘れられた数字が一人歩きして意思決定を誤らせるのはよくある話。

コンサルをしていても、ある数字が業績不振の原因を示すものと誤解され、そのまま一人歩きしている組織をよく見ます。そうした組織は、象徴化した偽りの原因潰しに奔走し、真の原因から遠いところで効果のない努力を重ねることになってしまいます・・・。


なぜこんな話を書くかと言えば、他ならぬコンサルさんの集まったうちの組織がそういう過ちをおかしているからです。

コンサルの会社なのに情けないったらありゃしない。


争点になったのは、ある協力社員さんの作業効率。
彼らは各コンサルタントから作業委託を受けて働き、作業委託ごとに作業金額が計上されます。
作業効率は在席時間と総作業金額から算出されるのですが、「以前雇っていた協力社員さんと比べ、会社に長時間いる割に作業金額が少ない」と批判が出たわけです。しかも結構いやらしい言い方で。

もう、溜め息ですわ。

以前雇っていた協力社員さんの時と所属組織の大きさやミッションが変わっているのに、前提条件の変化が全く考慮されていない。
かつての組織では協力社員さんへの作業委託は全てコンサルタントからのものでしたが、今の組織になってからはミッションの変更のため、マネージャーや営業マンから協力社員さんへの作業委託がグンと増えています。
ところが、社内ルールでは、コンサルタント以外からの作業委託は作業金額として計上されないため、それらは幻の作業金額となってしまうのです。

こうした状況では、コンサルタントからの委託の作業金額だけ見たら、見掛け上効率が下がるのは当たり前じゃないですか

しかし、この協力社員さんはマネージャーや営業マンから委託された作業時間を記録していたので、助かりました。これに時間単価をかけ幻だった作業金額を数値化するこてができます。

はみ唐:「この作業時間に対して作業金額がいくらなら適正なんですか?」
批判してた先輩:「○○円あれば立派。いまはその半分じゃないか。」
はみ唐:「でも、以前はなかったマネージャーと営業マンからの作業を金額化すると、現状で○○円超えてますよ。これを見逃していたら、どんな人にやらせても結局作業効率が異常に低くなるんじゃないですか。」

腹がたったので、最後の方はかなり言い方がきつくなってしまいした。

しかし、仮にもコンサルタントを名乗るなら、間違った数字の読み方をして問題点であるかのような言い触らししてはいかんでしょう。効果のない、間違った解決方法にいきついてしまうのだから百害あって一利なしです

ほんとに情けないったらありゃしない。