盛大に話が逸れましたが、先日行ってきた演奏会
『古き佳き時代をめぐる旅路』
の続きになりますニコ

前半の曲目に、ハイドンのソナタがありました。え〜と、コレですね・・・あしあと

この第二楽章がアップされたので、よかったら聴いてみてくださいお願い
実はこれ、ハイドンが生きていた当時に主流だったピアノの機構通りの響き方を再現しているんですルンルン

最初から最後まで、右ペダルを踏みっぱなしで弾いています。
当時のピアノは今みたいに足で踏むのではなく手動式だったので、演奏しながら、今で言う「踏み替え」を細かくするなんてことはできなかったはずなんです。なので、ダンパーを上げたらそのまま上げっぱなしで弾いていた、それは今のピアノでは右ペダルを踏みっぱなしで弾くのと同じ状態になるんです。

しかもこのベヒシュタインの構造は「総アグラフ」というものなんだそうで、この構造のおかげで、音がいつまでも残って混ざったりしにくいのだそうです。
確かに、残響はあるんだけれども、音それぞれは分かれて聴こえます音符
これがアグラフよ〜目

「きれいですね」というほめ言葉に違和感を持っていながら、これを聴いたときはつい、「まぁ、きれい〜〜〜」と言ってしまっていましたアセアセ


コンサートとか演奏会とかって、聴きに来る人それぞれが違った理由で聴きに来るはずですけれど、この演奏家の演奏会には、蓄音機だのオーディオやらの泥沼にどっぷり浸かっているような人が更なる泥沼を求めて来ていたり、大ホールのコンサートにはよく行くけどサロンコンサートって初めて・・・という人が来ていたり、ご自身も楽器を弾くことを仕事とする人が来ていたり、私みたいに、そこまでどっぷりクラシックやピアノにハマっているわけではないけれど、好きなことは好き、な人が来ていたり・・・、そんなふうに、いろいろな人が求める、「それぞれ違うなにか」に応えるって大変だなって思うんですけど、でもそれって、別に音楽家だけじゃなくって、どんな職業でも同じ話だよな〜と。
ただ、個人で活動している音楽家にとって、その結果というのはとても見えにくいんだろうなと。

演奏を聴いてくれた人にとって、たとえそれがほんのわずかな「なにか」でも、その人にとってよかったと思えること、プラスになった「なにか」を提供できる、裏方としてはそんな演奏会のお手伝いをしていきたいなぁと思っていますニコニコ

来年の2月2日(日)には、松本記念音楽迎賓館(世田谷区)でブリュートナーピアノを使っての演奏会を予定しています。このピアノもまた、とんでもない魔力を持つピアノで、毎回「ナニか」起こりますグラサン